タフで軽量、素材の良さが光るアウトドア系傘
梅雨の必需品、雨具の中で、レインコートやポンチョといった"着る雨対策"アイテムも便利だが、パッと出してしまえる傘がやはり最も手軽だ。堅牢性や軽量性、そして長く使えるという点で選ぶなら、アウトドア系のブランドの傘のチェックは外せない。
トレッキングやキャンプといったアウトドアでの活動シーンを想定した傘は、様々なメーカーが手がけている。その中でも特に、急な突風に耐えうる丈夫な作りと、持ち運びがしやすいコンパクトで軽量な素材など、近年の激しい気候の変化に耐え得る傘の中から、おすすめを紹介しよう。
テントにも使われる、強固なポールを採用
世界で販売されているテントのなかで、約80以上のブランドが採用しているという超軽量アルミニウムポールを生み出した韓国のDACが、2009年に立ち上げたのがアウトドアファンにはおなじみのブランド、ヘリノックス。チェアやテントポールのイメージが強いが、意外にも同素材を用いた傘「タクティカルアンブレラ」もラインアップしている。
長傘タイプで長さは64cm、広げたときの大きさは100cmと大き目だ。たたむと細身になる。
チェアにも使われているDACのアルミニウムポールをフレームに採用し、高い強度と約210グラムの軽さを実現した。ハンドル部分は低温特性や引き裂き強度、衝撃強度などに優れた、高密度EVA(エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂)を使用し、雨に濡れてもドライ感を保ち、つかみやすい。キャノピー(生地の部分)にはデュポンのテフロン加工を施したポリエステルを使用。泥も付きにくく、まさにアウトドアらしいタフさを備えたアイテムだ。
128グラムと軽く、小さく収納できる
良質かつリーズナブルな製品で、国内はもとより海外でも注目を集める日本発のアウトドアブランド、モンベル。彼らが提案する傘は、アウトドアでの様々な活動シーンに合わせた、豊富なバリエーションが魅力だ。
なかでも、「U.L.トレッキングアンブレラ」はその名の通り、U.L.=ウルトラライトな軽量性に特化したモデル。厚さ0.045ミリメートル、10デニールのバリスティックエアライト素材に防水性、耐摩耗性を高めるポルカテックスという撥水加工を加えた生地を使用。また骨の長さを50cmと短くすることで、約128グラムと超軽量化を実現している。折りたたんで収納したときの長さが24cmとコンパクトな分、広げたときの直径は88cmとやや小さめだが、かばんに忍ばせておくにはちょうどいいサイズだろう。
自立するからキャンプでも活躍!
新潟県燕三条で生まれたアウトドアブランド、スノーピークは製品のアフターケアが充実していること、そしてフィールドで長く使い続けられる高い品質で知られている。これは傘でも同じで、「フィールドアンブレラ」はキャンプ場で活躍する構造が支持されている。
傘の先端に設けられた穴に、テント・タープを固定するための道具である、同社のペグ「ソリッドステーク30」を差し込んで、傘を自立させたい場所にを打ち込めば、傘が自立する仕組みだ。キャンプ場などで、傘の置き場に困らなくなる。
また、持ち手部分にも穴が開いているのだが、これは同社のランタンである「ほおずき」や「たねほおずき」を吊り下げられる、ランタンリングとして機能するのだという。他にもちょっとした荷物がかけられるので、便利だ。
(ライター 長浜優奈、中澤範龍)
[日経トレンディネット 2016年5月17日付の記事を再構成]
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