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レコーダー操作を一新したソニー、埋もれた機能を発掘

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日経トレンディネット

「これがソニーのレコーダー?」――。従来のソニー・ユーザーなら2016年4月30日に発売されたブルーレイディスクレコーダー(BDレコーダー)のユーザーインターフェース(UI)を見て驚くだろう。

これまで採用していた「クロスメディアバー」と呼ばれるUIは、ダークカラーを背景に、デザイン性にも富んだもの。長年にわたり、テレビやPlayStation 3などと共通で採用してきた同社製AV製品の"顔"ともいえるUIだった。一方、新しいUIは、「録画する」「視聴する」「削除/編集」などレコーダーの基本機能に大きめのアイコンを付けて横に並べたシンプルなものだ。従来のような格好良さはない。

同社のホームエンタテインメントプロダクツマーケティング部ホームビデオMK課マーケティングマネジャーの今井信祐氏に話を聞くと、近年、ソニーのレコーダーが抱えていた課題とレコーダーの取り巻く環境の変化、それを踏まえてソニーのレコーダー開発チームが取った選択が見えてきた。

クロスメディアバーは複雑になりすぎた

ビデオレコーダー市場は2011年のアナログ停波需要以降、縮小を続けている。売上のうち、新規購入は2割弱と少なく、買い替え・買い増しが8割以上を占めている。「BCN AWARD 2016」のデータによると、2015年のBDレコーダーのシェアは1位のパナソニックが39.7%、2位のシャープが24.5%、ソニーは3位で22.4%。上位企業でパイを奪い合う状況だ。そして、2016年は2011年頃に購入した層の買い替え需要がやってくるタイミングとなる。

こうした買い替え需要が見込める状況の中で、新モデルが重視したのは使いやすさだ。レコーダーというと、かつては起動の速さなどが重視されていたが、「アンケートなどの結果から、今のユーザーが重視しているのは、番組を『探す』『録画する』『録画した番組を見る』という、基本機能の操作性だと分かった。新モデルでは、こうしたレコーダーの本質的な部分を見直すことにした」(今井氏)

改革の対象になったのが、クロスメディアバーだった。クロスメディアバーは、横軸に機能のカテゴリーが、縦軸に各カテゴリーの具体的な機能が並び、縦・横にカーソルを移動して操作を選ぶ。使いこなせると便利なUIで、ファンが多いが、万人向けとは言い難い。一覧性に欠けるため、慣れない人にはどこにどんな機能があるのか分かりにくいのだ。「長年に渡って機能の追加を重ねてきたことで、カテゴリーと操作メニューの階層は深く複雑になり、必要な機能を探しだせないという声もあった」(今井氏)

新しいUIを決めるに当たっては、レコーダーに詳しくない層からマニア層まで、ユーザーがどの機能を本当に使っているのかを調べ、1画面に収まるホーム画面に落とし込んだ。

ホーム画面は上下2つの階層に分かれており、上の階層でやりたいこと――「録画する」「試聴する」「削除/編集」「ダビング」「設定/お知らせ」――を選択すると、下の階層にそのための具体的な機能が表示される構成。文字やアイコンもシンプルで見やすく、色も無難な白系にした。

録画した番組を一覧表示する「録画リスト」も、ジャンルから各番組を探せるようにした。「一見普通のデザインのほうが、これまでソニーのレコーダーを使っていない他社製品のユーザーから見ても、直感的で分かりやすく感じる。乗り換え需要も見込める」(今井氏)

ただ、ソニーの機器らしからぬ"普通"のデザインにすることで従来のファンが離れてしまう怖れはないのか。今井氏は、「クロスメディアバーの熱心なファンは多いので、その指摘はよく分かる。だから、クロスメディアバーのファンの人たちにも実際に操作してもらい、使い勝手を確かめてもらった。その結果、これなら使えるという声を多くいただけた。UIはシンプルになったが、従来からあった機能はほぼ引き継いでいる」と説明する。

大胆にUIを変えた背景には、BDレコーダーの便利な機能をもっと使ってほしいという思いもある。

顕著な例が「みんなの予約ランキング」だ。これはソニーのレコーダーの利用者や、ソニーのスマホ向け番組表アプリ「Video & TV SideView」の情報を基に、ユーザーが録画予約をしている番組をランキング表示で教えてくれるというもの。

「他の人が注目している番組に目を向けることで、自分は知らなかった注目の番組、興味のありそうな番組に気づくことができる。見逃したり録画し損ねたりといったことを減らせる」(今井氏)。特別番組や人気映画の地上放送などはもちろんだが、以前、アイドルグループのSMAPが番組内で独立騒動についてコメントすることが発表された途端、その番組のランキングがグングンと上昇し、上位にランクインしたということもあった。このときなどは、「みんなの予約ランキング」で気づいた人も多かっただろう。

チャンネルが増えすぎて番組を探せない

実は、みんなの予約ランキングは2014年11月のモデルから同社のレコーダーに搭載していたのだが、これまでレコーダーでの利用率は低かった。「せっかく便利な機能でも複雑になったクロスメディアバーの中では埋もれてしまい、ユーザーが気づいていなかったのだと思う」(今井氏)

実際、スマホ向け番組表アプリ「Video & TV SideView」での、この機能の利用率はユーザーの約9割に至る。しかもその半数は、ランキングだけでなく番組詳細画面まで見ているという。単に順位を知りたいのではなく、番組を探すのに使っているユーザーが多いということだ。

Video & TV SideViewは、外出先からテレビ番組を録画予約したり自宅のレコーダーで録画した番組を持ち出したりするためのアプリだ。従来の発想では、見たい番組を録画予約し忘れたのを思い出して、外出先から予約するという利用シーンが連想される。だがそれだけでなく、外出先での空き時間になんとなくVideo & TV SideViewを立ち上げ、予約ランキングを見て、そこで見つけた気になる番組を予約するパターンもかなりあると見ている。

この状況について、「今は、見る番組が多すぎる」と今井氏は指摘する。かつては地上波だけだったテレビはBS/CSなどチャンネルが増えた。さらにネットの動画配信サービスなども加わって、ユーザーが選べるチャンネルや番組の数は膨大になっている。

「昔は新聞のテレビ・ラジオ欄を見て録画予約していた。しかし今は、それでは見たい番組を探せない。ユーザーからも『面白い番組がない』という声をよく聞くが、見たい番組を見つけられなくて半ばあきらめている側面もあるのではないか」(今井氏)

事実、テレビの視聴時間が減少していると言われているが、それはリアルタイムで見ている時間のこと。録画して視聴する時間は逆に延びている。

「探せないものに対してどうサポートしていくかは一つの課題」と今井氏。この問題には、他社もそれぞれに取り組んでいる。例えば、パナソニックは「全自動DIGA」という機能で、28日間分の番組を"すべて録画する"方法を採用している。一方で、NHKが運営する「NHKオンデマンド」や在京民放5局が提携した「TVer(ティーバー)」のように見逃した番組を後から視聴できるオンデマンド配信サービスもある。

今井氏は「過渡期だ」と前置きしたうえで次のように言う。「全部録画すると、後から探すのが大変で、録ったはいいが見ないということもある。オンデマンド配信は、見たい番組をユーザーが能動的に見に行かなければならない。僕らとしては、"録画したいものだけ録画する"というスタンスでやりたいと思っている」

現在は、「みんなの予約ランキング」に、タレント名やキーワード、ジャンルを登録すると関連番組を自動録画してくれる「おまかせ・まる録」を併せることで、録画したいものだけ録画できると考えている。

ユーザーのライフスタイルやメディア環境の変化で逐次変わるユーザーとテレビの付き合い方。レコーダーはただ見たい番組を後で見るためのものではなく、テレビとの付き合い方まで提案するフェーズに入っているようだ。

(IT・家電ジャーナリスト 湯浅英夫)

[日経トレンディネット 2016年5月9日付の記事を再構成]

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