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全天球カメラ「THETA S」 VRとの相性が抜群

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日経トレンディネット

360度をいっぺんに写す全天球写真や動画が手軽に撮影できるリコーの個性派デジカメ「THETA」(シータ)の売れ行きが好調だ。

THETAは、2013年11月に初代モデルが登場し、2014年11月には動画撮影に対応した「THETA m15」(以下、m15)を追加。だが、m15が登場しても「知る人ぞ知る存在のマニア向けカメラ」という印象があった。

転機になったのが、2015年10月下旬に「THETA S」(以下、S)を発売したこと。画質や使い勝手の向上が評価されてSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)などで話題となり、より多くの人に知られる存在となった。あまりの人気で発売直後から品切れが続いていたが、ようやく在庫が潤沢になってきた。VRヘッドマウントディスプレイを使えば全天球写真や動画が大迫力で楽しめることも、THETAシリーズの注目度を高める要因になっている。

撮像素子とレンズが新しくなり、室内や夜景など暗所での画質が向上

まず、Sとm15の違いをチェックしよう。Sは、従来よりも大きな1/2.3型の有効1200万画素CMOSセンサーと開放F2.0の明るいレンズを採用したことで、画質が向上した。従来モデルでは画質が粗くなってしまった室内や夜景の撮影が実用的になったのは大きい。

全天球写真は約1400万画素に向上。動画はフルHD相当の1920×1080ドットで記録できる。記録媒体はSもm15も内蔵メモリーのみとなるが、Sは容量が8GBと倍増した。

スティック状の本体から突出したレンズを前後に備える独自のスタイルは従来通りで、シャッター/録画開始・終了の丸いボタンを備えているのも変わりない。本体サイズや重量はSでややアップしたが、手に吸い付くようなシリコン塗装を採用していることもあってか、それほど重いとは感じられなかった。ボディーカラーは、m15ではカラフルな4色から選べたが、Sでは黒だけとなった。

操作も改良が加えられている。m15で動画撮影と静止画撮影を切り替えるには、本体の撮影ボタンを押しながら電源を入れ直す動作が必要だった。Sでは動画モードと静止画モードを切り替える専用ボタンが側面に追加され、電源を入れ直すことなくモードが切り替えられるようになった。また、底面にマイクロHDMI端子が追加されたので、撮影した写真や動画を簡単にテレビや外部ディスプレーに出力できる。

画質向上がどれほどのものか、m15とSで静止画を撮影してみた。theta360.comのサイトにアップすると全天球画像として360°回転する画像が見られるが、ここでは全天球画像で出力する前の画像を示す。m15では3584×1792ドットだったのに対し、Sでは5376×2688ドットと、解像度は約33%向上した。写真を拡大すると、数字以上に精細感が向上したことが分かる。

撮影モードはフルオート以外に、シャッター優先、ISO優先、マニュアルが選択できる。ISO感度はISO100~1600といまどきのカメラにしては感度が低め。ホワイトバランス変更や露出補正に対応するほか、マニュアルモードではシャッター速度が1/6400~60秒まで選べるのは注目だ。60秒までの長時間露光に対応したことで、天体写真の撮影にも挑戦できる。ISO1600で1秒のシャッター速度で撮影したところ、空に月が輝いているが、なんとか天体写真っぽい絵柄にはなった。

次に動画を撮影してみた。両者を比べてみると、解像度の差がよく分かる。カメラの構造上、不要な光を遮るフードが装着できないため、日光側のレンズで撮影した部分には白くハレーションが起きたり、赤いレンズフレアなどが映り込んでいるのが確認できた。直射日光下での撮影では、このような画質劣化が避けられない点に注意したほうがよさそうだ。撮影時には気付かなかった鳥の鳴き声が入っており、マイク感度が意外と高かったのは好印象だ。

高感度画質もよくなったとはいえ、過剰な期待は禁物

次に、高感度でのノイズをチェックしてみた。ここでも、通常の静止画のままで掲載している。Sは、従来よりも画質向上が図られたとはいえ、昨今のデジカメの高感度画像を見慣れた目には厳しい結果となった。おおむね、1/1.7~1/2.3型の撮像素子を搭載した一般的なコンパクトデジカメ並みと考えてよいだろう。

カメラとスマホの接続は無線LAN

THETAは本体に液晶モニターや操作ボタン類を備えておらず、Wi-Fi(無線LAN)で接続したスマートフォン(スマホ)やタブレットで操作する。Sでも仕組み自体は同じだが、アプリはS専用のものが新たに用意され、いくつか機能改良が施された。最大の変更点は、リアルタイムでライブビュー表示ができるようになったことだ。この改良により、一般の人にもだいぶ使いやすくなったといえる。

注意したいのが、撮影後スマホに画像を転送するには、設定画面で「ポストビュー」をオンにしておく必要があること。設定しておけば、撮影後にカメラ内で合成した画像をスマホに転送してくれる。ポストビューをオンにしていないと撮影後に画像の確認ができないのはもちろん、スマホで見るためには自分で画像を転送しなければならない。

360度すべてを撮影するカメラなので、アプリには静止画の任意の部分をぼかす機能も搭載している。予期せず写ってしまった人の顔やクルマのナンバープレートなど、個人情報に関わる部分を隠す際に便利に使えるが、動画には対応しない。

THETAで撮影を重ねていくうちに気になるのが、撮影者である自分が必ず写真に入ってしまうこと。THETAを持つ手や頭が写り込んでしまうのだ。

そこで留意したいのが、カメラをできるだけ自分から離すこと。レンズが超広角なので、自分からちょっとでも離せば写る大きさはグンと小さくなる。もっと効果的なのが、一脚や三脚を装着したり、三脚穴に対応した自撮り棒を利用することだ。ただ、雲台が大きいと目立ってしまうので、できるだけコンパクトなものを選びたい。

VRヘッドマウントディスプレイで見ると、臨場感は圧倒的

「VR元年」と呼ばれる2016年、各社のVRヘッドマウントディスプレイが続々と登場する。おもに3Dゲームの利用を見込んでいるが、実はTHETAとの相性がきわめて良い。THETAで撮影した全天球写真や動画をVRヘッドマウントディスプレイで見ると、あたかも自分がその現場にいるような感覚が味わえるのだ。首を上に向ければ空や天井が見え、首をぐるんと回せば視界もそれに合わせて動く。スマホの画面やパソコンのディスプレイでは不可能な圧倒的な臨場感が味わえるのだ。

VRを今すぐ楽しみたいならば、すでに販売が始まっているサムスン電子の「Gear VR」(実売価格は1万4000円前後)がある。Androidスマホ「Galaxy S6/S6 Edge」を装着して「VRビューで見る」を選ぶことで、迫力の映像が楽しめる。1000~2000円前後で手に入る「ハコスコ」などの簡易VRゴーグルならば、クオリティーや装着感はGear VRよりも劣るものの、より多くのスマホで楽しめる。

どんな高画質デジカメもかなわないオンリーワンの楽しさを持つ

THETA Sは画質や機能など、さまざまな部分がm15から進化したことが確認できた。不満が残るのが、8GBの内蔵メモリーしかないこと。本体をスリムに仕上げたのは評価できるが、2000円も出せば32GBのmicroSDカードが買えるご時世だけに、せめてmicroSDくらいは使えるようにしてほしかったところだ。

高画質で撮れるデジカメはいくらでも存在するが、全天球写真や動画が撮れるカメラはいまのところTHETAしか存在しない。興味のない人でも、一度使うとその面白さが体感できるはずだ。特殊なカメラなので決して万能ではないが、パーティーや旅行で使えば思い出にプラスアルファの楽しさが加わるのは間違いない。完全防水ケースが登場すれば、ダイビングやシュノーケリングも格別の楽しさになるはずだ。

(ライター 平雅彦)

[日経トレンディネット 2016年4月20日付の記事を再構成]

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