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世界最大級見本市で考えた スマートウォッチの未来

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高級機械腕時計への関心は衰えない一方で、手が出しやすいシンプルウオッチが若者を中心に人気になっているなど、腕時計の世界にも変化が訪れています。ビジネスパーソンにとって、自分をアピールする貴重なアイテムでもある腕時計の最新トレンドを、長年時計業界を取材し続けてきた時計ジャーナリストの名畑政治氏が解説します。第1回は世界最大級の時計見本市「バーゼルワールド」で考えたスマートウォッチの進む方向性について。1年前のバーゼルワールドはアップルウォッチ発売直前ということで、スイスの時計関係者は戦々恐々としていたそうですが……。

世界最大の時計見本市「バーゼルワールド」

毎年3月から4月(年によって変動する)、世界が注目する大規模な時計見本市がスイスで開催される。それが「バーゼルワールド(BASELWORLD The Watch and Jewellery Show)」。2016年は主催者発表によれば約1万5000のブランド(時計および宝飾品とその関連企業)が出展し、来場者は14万5000人だったという。

今ではジュネーブでSIHH(Salon International de la Haute Horlogerie)が開かれ、ドイツや香港でも同様の見本市が開かれているが、やはりバーゼルワールドが文句なしに世界最大規模である。そこで話題となるのが2016年の時計界の動向を示す新作時計の数々だ。バーゼルワールドでは数万円のモデルから数千万円、さらに億を超える超高価格ウォッチがズラリと並び、世界中から集まった時計の輸入代理店や販売店、そしてジャーナリストと一般の時計愛好家にお披露目される。

実は1年前、2015年のバーゼルワールドが開かれたのは、アップルウォッチが販売開始される直前だった。当時のスイス時計業界は「アップルウォッチ(そしてそれに続くスマートウォッチ)は1970年代にスイス時計産業に壊滅的打撃を与えたクオーツ・ショックの再来になるのではないか?」と戦々恐々としていた。

1年前、時計業界はアップルウォッチに戦々恐々だったが……

「クオーツ・ショック」とは、1970年代に低価格なクオーツ時計が急速に普及することで、機械式時計中心のスイス時計業界が大打撃を受け、多くのブランドが消え、国中に失業者があふれた大事件のことだ。アップルウォッチの発売で同じことが起きるのではないかという危惧を業界関係者は抱えていたのだ。また、アップルウォッチのラインアップに200万円を超える18Kゴールドのモデルがあり、高級市場を狙っていたことも危機感の背景にはあったのかもしれない。

しかし、販売が始まり1年が過ぎた今年のバーゼルワールドを見ると、展示の中心は変わらず高級機械式時計。正直、スマートウォッチは、それほど話題にはならなかった。時計業界全体を見渡しても、スマートウォッチを開発・生産するスイスのメーカーがいくつか現れたが、アップルウォッチ以外では、タグ・ホイヤーのコネクティングウォッチなどの例外を除き、あまり注目されていないのが現状だ。この1年で、かつてのクオーツ時計のような、高級機械式時計を駆逐する存在にスマートウォッチがなり得ないことがはっきりしたように思える。少なくとも高級機械式時計を楽しむ人とスマートウォッチに関心を持つ人は異なるということだろう。

スマートウォッチは時計というよりPDA

思うにスマートウォッチは、腕時計よりも、スマートフォン(スマホ)やパソコン、タブレット端末、そして今や絶滅したPDA(携帯情報端末。アップルのニュートンとかパーム、ソニーのクリエなど)に近い。特定のOS上で動くため、数年たつと最新アプリに対応できず、動作も鈍くなり、アップデート不能になってサポートが終了し、否が応でも使えなくなる時が訪れる。

腕時計(特に機械式腕時計)は1日中(普通は入浴時と就眠時以外)身につけるものだけに、愛着が不可欠だし、調子が悪くなったら手入れをして使い続けるアイテム。それが最初から数年で使用不能になると分かっていたら、愛着など持てるわけがない。そう考えると、少なくとも機械式時計に匹敵するほどの高いお金を出してスマートウォッチを購入するのはナンセンスだと思う。多くの人もそう考えているに違いない。

ただし、だからといって、スマートウォッチに未来がないというつもりはない。

腕の上でスマホを補完する「時計型デバイス」としての未来

腕の上のデバイスで通信ができたり、画像や動画が見られたりするのは、ひとつの「夢」である。だからこそ、これまでいくつも腕時計型のコンピュータや携帯電話、PDAが現れては消えてきた。私自身、セイコーインスツル(SII)の「ラピュータ」を購入して使っていた時代もある。だからスマートウォッチに完全に否定的にはなれないのだ。

そこで今回のバーゼルワールドで目に留まったのが、米フォッシルが発表したアンドロイドウエア搭載のスマートウォッチ「Q Marshal」である。

発売は2016年秋を予定しており、価格は275ドル(日本円で3万円程度)からというお手ごろさ。外装はステンレススチール製で、外観は普通の腕時計とほとんど同じ。機能的にはアンドロイドウエアでできることはすべて可能という。

今後、多くのスマートウォッチはフォッシルのような方向に向かうのではないか? つまり、スマホを補完するいくつかの機能を持ち、異なるフェイスをダウンロードして「着せ替え腕時計」として楽しめ、低価格だから数年で使えなくなっても惜しくないという、時計型デバイスとして。こういったガジェット(気のきいた小物・玩具)的スマートウォッチなら生き残る道はあるはずだし、私も手に入れたいと思う。

事実、この方向性のモデルは、今年のバーゼルでもいくつか発表されていた。ファッションブランドのマイケル・コースもアンドロイドウエア搭載のスマートウォッチ「マイケル・コース アクセス」を発表し、こちらは395ドルからだという。また米国のニクソンは、10気圧防水でGPS搭載のダイバーズ・タイプのスマートウォッチ「The Mission」を発表。こちらは予価400ドルとのこと。

実は最近、携帯電話の普及とともに腕時計離れが著しいといわれていた若者の間で、シンプルで価格も手ごろな腕時計がブームになっている(このトレンドは次回紹介する)。フォッシルやマイケル・コースのスマートウォッチは、それらに近いものがある。スマートウォッチが受け入れられ、普及するには、この方向性しかないと思うのだが。

(時計ジャーナリスト 名畑政治)

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