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貧困や地域おこしなど社会的課題の解決にビジネスの手法で取り組むソーシャルビジネス。その担い手の育成に尽力するのが、コモンズ投信の渋沢健会長(55)だ。もともとビジネスとは無縁だったが、経営学修士(MBA)の取得を機に金融の世界へ。それが社会起業家の育成事業へと発展した。目指すは、日本の資本主義の父と言われた高祖、渋沢栄一の唱えた「倫理と利益の両立」だ。

25歳の時、米カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)のビジネススクールにMBA留学した。

父親の転勤で、小学2年から大学卒業まで米国で過ごしました。自分はこのままずっと米国で暮らすのだろうなと何となく思っていたのですが、大学4年の時に米国人の友人たちと日本を旅行したら、日本をもっと知りたいという衝動に駆られ、就職先も決めずに帰国しました。日本が元気だった時代です。

帰国後、母方の叔父が設立した財団法人日本国際交流センターにお世話になることになりました。当時は、日本経済や日本企業に対する海外の関心が非常に高く、来日する海外の政治家や学者、ビジネスマンがソニーの盛田昭夫さんなど識者との面会で熱心に耳を傾けていたシーンが印象に残っています。

日ごろからそうした光景を見ているうちに、ビジネスの世界で、何か日本と米国の懸け橋となるような仕事ができたらいいなと思うようになりました。でも、大学は工学部で、当時、自分がいたのは非営利の世界。ビジネスの世界に入るには、キャリアシフトする必要がある。そのためには、ビジネススクールに行くのがベストの道ではないかと考えたのです。

ただ当時は、自分がその後、金融の世界に進むなど、夢にも思っていませんでした。MBAを取れば、とりあえずキャリアの選択肢が広がる。その程度の考えでした。UCLAのビジネススクールは昔からファイナンスの授業に定評がありましたが、UCLAを選んだ理由も、べつに金融がやりたかったわけではなく、単に米国の西海岸に住みたかったからです。私はもともとアンチ・エスタブリッシュメントなので、エスタブリッシュメントが多く住む東海岸より、開拓精神にあふれた西海岸のほうが向いている気がしたのです。

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