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肌がしっとり、もちもちになる 砂糖で洗顔

 
日経ヘルス

2016/5/4

(写真:鈴木希代江)

日経ヘルス

 美容や健康の大敵とされてきた砂糖だが、天然の保湿剤として驚くほどの効果があることをご存知だろうか。医療現場では床ずれの治療薬に砂糖が配合されるなど、そのパワーは実証済み。スキンケアに取り入れてみては。
[肌が弱い人は、実施前にパッチテストを行ってください。砂糖水を腕の内側につけてばんそうこうで覆って24時間おき、赤みやかぶれなどの異常が起きないか確認してください。]

 乾燥はお肌の大敵。炎症の原因ともなり、肌の老化を進める。保湿はスキンケアの基本だ。

 普段のお手入れに「ひとつまみプラスするだけ」で保湿効果がしっかり得られるのが砂糖だ。

 「砂糖は天然の保湿剤」というのは、アビサル・ジャパン社長の幟立真理さん。「冬場の乾燥対策に、バスタブに砂糖を入れると知人に聞き、試してみたら驚くほど肌がしっとり柔らかくなった」と話し、これが、製造販売している砂糖コスメの開発のきっかけになったという。

31~61歳の女性23人に、砂糖が主成分のスキンケアコスメを1日1回以上、入浴時に使用したときの左ひざの水分量の変化。使用前に比べて、開始1週間後、4週間後と水分量がアップ(アビサル・ジャパンによる試験結果)

 砂糖を使ったスキンケアの効果を研究している藍野大学医療保健学部教授の山口求さんは、砂糖の効果として、「高い保水力による保湿効果のほか、傷を治す治癒効果や殺菌効果、不要な角質をはがす洗浄効果もあります」という。

 実際、下の写真のようにニキビの改善に効果が認められているほか、「傷の治癒効果もあるので、アトピー性皮膚炎の改善も期待できます」(山口さん)。

オイルコーティングした砂糖を顔にのせてマッサージするスキンケアを1カ月行ったところ、実施前(右)と比較してニキビ跡や色素沈着の跡も薄くなった。ニキビの原因菌とされるアクネ菌が砂糖スキンケア後は検出されなかったことから、殺菌効果も示唆された(写真提供:山口さん)

 砂糖でできる手軽なスキンケアを幟立さんに聞いた。顔だけでなく、全身に使える。

 試した読者モニターは、全員肌の水分量がアップ。肌が潤うことで毛穴も目立たなくなった。

              

肌しっとり、化粧のノリもアップ 【砂糖水洗顔】

 砂糖水で顔を洗うだけでも、しっとり感が得られる。洗顔後、肌がつっぱらず、その後に使う化粧水の浸透も良くなる。しばらく顔につけておくのがポイントだ。

洗面器などに水またはぬるま湯500mlを入れ、大さじ軽く山盛り3杯(50g)の砂糖を溶かす。砂糖は上白糖を使うこと。肌に砂糖水を浸透させるように、3~4回顔を洗う。すぐに洗い流さず、30秒ほど置いてから、流水で洗い流す

水50mlに砂糖大さじ1(5g)を溶かしてコットンを浸し、パックする 

より効果を高める、砂糖コットンパック洗顔
 「砂糖水洗顔」では、肌にしばらく砂糖水をのせて浸透させてから洗い流すのがコツ。砂糖水をコットンに浸して、歯みがきの間などに1~2分パックしておけば、より浸透が高まるのでお薦め。乾燥の気になる部分だけピンポイントでケアしてもいい。

               

手持ちのコスメに混ぜるだけで、肌ふっくら 【砂糖スクラブ洗顔】

 使い切れずに残っている美容液や乳液に砂糖をひとつまみ加えるだけで、保湿力抜群のアイテムに。最初に軽くスクラブした後、パックするのがお薦め。

乳液や美容液を100円玉分ほど手に取り、砂糖をひとつまみ混ぜる。ある程度手の上で砂糖を溶かしてから洗顔後のぬれた顔にのばす。最初、砂糖がざらつくが、そっとなでるようにするとスクラブ効果が得られる(絶対に強くこすらない)。その後、1~2分そのままパックする。お風呂で行うのがお薦め

 スキンケアに砂糖の力を生かすには、「しばらく肌の上にのせておくこと。そうすることで肌の保水力が高まります」(幟立さん)。1~2分おいたら、洗い流そう。

 手持ちのコスメに混ぜて使う場合、すぐには溶けず砂糖の粒が残るが、「肌にのせると、水分と熱ですぐに溶けてきます。早く溶かすために、湿度が高くぬれた状態の肌でケアできるお風呂で行うのがお薦め」(幟立さん)。粒が残っている状態でそっとなでるようにすると、スクラブ効果も。ただしこするのは厳禁だ。

唇のケアにも ペースト状にしてゴマージュ
 皮脂腺がない唇は皮脂膜が形成されず、バリア機能が低いため荒れやすい。濃度10%の砂糖水(「砂糖水洗顔」と同じ割合)を唇に叩き込むようにつけると潤いがアップ。軽く洗い流したら、潤いが逃げないようリップクリームを。荒れているときは、砂糖に少量のぬるま湯を加えてペースト状にしたものでやさしくゴマージュを。

             

[砂糖洗顔4カ条]
1.使うのは上白糖だけ
 必ず上白糖を使って。ミネラルなどを含む黒砂糖や三温糖、粒の粗いグラニュー糖は、刺激になることがあるので不向き。粉糖も別の成分を含むことがあるので避けたい。厚生労働省が薬の原料として認めているのも白糖のみ。

2.絶対にこすらない
 乳液などに砂糖を混ぜると最初は砂糖の粒のじゃりじゃり感がある。それを顔に塗ってこすると肌を傷つけてしまうことが。あくまでそっとなでるようにするか、手のひらで砂糖を溶かしてから使おう。水分と熱ですぐに溶ける。

3.3分以上置かない
 1~3分ほど塗布すれば角層に十分浸透するので、それ以上置いてもあまり意味はない。砂糖は肌への刺激の少ない物質だが、必要以上に長く肌にのせることは避けて。

4.必ず洗い流す
 砂糖スキンケアは必ず洗い流すことが前提。肌に残ったままだとベタつくし、乾くと固まってカピカピになる。また、そこに紫外線が当たればシミの原因となることも。

                

洗顔料にプラスして潤いアップ 【砂糖泡洗顔】

 砂糖は洗顔料に加えてもいい。いろいろな場面でプラスして潤いアップ。

手持ちの洗顔料を泡立て、ひとつまみの砂糖を加えて洗う。小鼻やあごなどザラつきが気になる部分には、さらに砂糖をひとつまみ追加して、指でくるくると洗うとすっきり。はじめから洗顔料に砂糖を加えると泡立ちが悪くなるので、泡立てた後で加えるのがポイント

幟立真理さん
アビサル・ジャパン代表取締役
 米国の化粧品原料会社に在籍していたときに砂糖の保湿効果に着目。砂糖を使ったコスメの開発に着手し、2004年アビサル・ジャパンを設立。日本の砂糖スキンケアの第一人者。

山口 求さん
藍野大学医療保健学部 教授
 広島国際大学看護学部教授を経て現職。2006年より砂糖を用いたスキンケアの研究を始め、日本小児看護学会で数多くの有効性を示すデータを発表。現在、メカニズムを研究中。

(取材・文 中島夕子、写真 鈴木希代江、スタイリング 椎野糸子、モデル 松嶋恵里、ヘア&メーク 依田陽子)

[日経ヘルス 2016年4月号の記事を再構成]

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