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都立病院「外国人患者任せて」 タブレット通訳配備へ 受け入れ体制の認証、まず広尾で取得

2017/4/29 日本経済新聞 朝刊

広尾病院は医療通訳ができる職員を配置している(東京都渋谷区)

 東京都は都立病院で外国人患者の受け入れ体制を整備する。このほど広尾病院(渋谷区)で「外国人患者受入れ医療機関」認証を都立病院として初めて取得。2019年までに全7病院に広げることを目指す。タブレット端末を使った同時通訳サービスも順次導入する。東京五輪・パラリンピックに向けて訪日外国人の増加が見込まれており、言語や文化が異なる人でも安心して医療サービスを受けられるようにする。

JMIPの主な評価項目
受け入れ対応○受付や診察などで外国人患者対応マニュアルがあるか
○診療前に概算費用を通知できるか
患者サービス○通訳を提供できるか
○宗教や習慣を考慮して対応できるか
医療の提供○院内スタッフの名札を日本語・外国語で表記しているか
○治療方針や内容を事前に共有できるか

 都立病院で外国人患者数が最も多い広尾病院は患者(新規外来と入院の合計)の約5%が外国人だ。外国人患者受入れ医療機関認証制度(JMIP)は日本医療教育財団が12年から始めたもので、広尾病院は3月に全国21番目として認定された。JMIPは外国人患者への情報・サービス提供などの視点から、適切に対応できているかを評価している。

 広尾病院は昼間には英語と中国語の医療通訳者がいるが、夜間や休日は手薄になる。このため、タブレット端末による通訳サービスを昨年11月に導入した。入院時の説明書や手術同意書など診療科によって異なっていた書式も統一し、英語に翻訳した書類を用意した。

 外国人患者の初診・入院時などの対応方法を記した「外国人対応マニュアル」も作成し、各診療科に配布。通訳者が不在で、タブレット端末による通訳サービスでも対応できない場合は、語学力のある他の診療科職員が支援する体制も整えた。

 広尾病院を外国人対応のモデル病院とし、今後は同様の取り組みを他の都立病院にも広げていく方針だ。19年までに全都立病院でJMIPの認証を取得する計画だ。

 これに先立って17年度から、駒込病院(文京区)や墨東病院(墨田区)、多摩総合医療センター(府中市)、小児総合医療センター(同市)でタブレット端末による通訳サービスを取り入れる。同サービスは20年までに全都立病院で導入する方針だ。

 16年の訪日客(推計値)は15年比22%増の約2403万人で、政府は20年に4000万人に伸ばす目標を掲げている。訪日客の2~3%が日本滞在中に体調を崩すなどして医療機関にかかるとされる。

[日本経済新聞朝刊2017年4月12日付]

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