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年間5兆円規模の買い手に 子どもNISAの衝撃

2014/8/23

 19歳以下の投資家も非課税で投資ができるように、少額投資非課税制度(NISA)の子ども用にあたる子どもNISAが、2016年から導入される見通しとなった。親世代、祖父母世代が子や孫のために、長期の教育資金を準備するために活用されそうだが、子どもNISAの最大の注目点は、シニア世代にとって資産を孫に移転することで、相続税を圧縮できるメリットがあること。子どもNISAの対象となる0~19歳の人口は約2200万人おり、この層が10数年間にわたって株式市場に参入してくることで、相場へのインパクトはかなり大きなものになりそうだ。

■20歳になったら通常のNISAに切り替え

19歳以下の新たな買い手が資本市場に現れる

 子どもNISAの枠組みは現在、金融庁などが詰めている段階。関係者によると、投資上限額は年間80万~100万円、運用期間は19歳までで、20歳になった時点で通常のNISAに切り替える。口座は親権者が管理し、17歳までは払い出しはできない。公社債を中心に運用する投資信託もメニューに加わる見通しだ。第2子、第3子については、政府がなんらかの特典を付与することも検討しているほか、中学進学時、高校進学時の11歳、14歳のときも1年間だけ限定で払い出しを認める可能性がある。

 子どもNISAの対象となる0~19歳は2243万人いる。年間100万円を19年間にわたって投資すれば、かなりの規模の資金が株式市場に流入する可能性が出てくる。子どもNISAを考えるにあたり、参考例になりそうなのが学資保険だ。学資保険の新規契約数は毎年、60万件強で、契約額は1兆3000億円に達する。1件あたりの満期保険金は200万円程度になるという。ここ数年、新生児の数は100万人ちょっとなので、学資保険の新規契約が毎年60万件強あるのは、教育費づくりへの関心の高さを示しているといえるだろう。中学から私立に進学した場合、学費が合計1500万円かかるとの試算もあるが、子どもNISAで年間100万円ためていけば、なんとかまかなえる見通しが立つ。

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