冬太り防止へ筋トレ アプリで気軽に3分から
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運動を始めても三日坊主、忙しくてまとまった時間が取れない。そんなあなたにぴったりなアプリが「3分フィットネス」だ。その名の通りたった3分から筋トレを始められる。アプリの起動からトレーニングに入るまでに選ぶ項目はセット数、強度、鍛えたい部位の3つだけ。腹筋や腕立てなどのメニューも自動で組んでくれる。開発したエイチーム(名古屋市)の柴田健介さんは「開始までに手間がかかるとモチベーションが下がる。すぐにトレーニングできるよう年齢や身長などの細かな設定は省略した」と話す。
ヒト型のイラストがトレーニングを指導してくれる点も特徴の一つだ。「体格のいい人が出てくる実写の映像だと心理的なハードルが上がる。イラストにすることで、気軽にトレーニングに取り組めるようにした」(柴田さん)。トレーニングメニューは合計48種類。基本的には無料だが、120円支払えば難易度が最も高い「Very Hard」を選択できる。
本格的に体を動かしたいが、ジムに通ったりDVDやトレーニング用品を買ったりするのは気が重い。そんな人には「adidas×Panasonicトレーニングアプリ」がおすすめだ。トレーニングは「ジム&ラン」「ダンス」など4項目。アディダス専属のトレーナーが映像で解説する。それぞれのレベルに応じた負荷のかけ方を助言してくれるので、初級者から上級者まで楽しめる。1回あたり10分と、こちらもお手軽だ。動画配信サービスのアクトビラに対応したテレビでトレーニング画面を映し出すこともできる。
利用者からは「スポーツクラブやスタジオに出向くことなく一流のインストラクターに教えてもらえるのは非常に便利」(58歳女性)、「アプリを使い始めてからランニングしても脚が疲れにくくなり、走れる距離も長くなった」(19歳女性)といった喜びの声が多い。
アディダスとパナソニックが手掛けたこのアプリ。本格的なトレーニングを味わえるだけでなく、成果を確認できる点がコラボによるメリットだ。
体組成計や活動量計といったパナソニック製品とアプリを連動させると体重や体脂肪、筋肉量の推移をアプリで管理できる。「トレーニングをやりっぱなしにするのではなく、成果を自分の目で確認することでモチベーションを保つことができる」(アプリ開発プロジェクトリーダーの岡康之さん)。現在この機能はアンドロイド向けだけだが、今後iPhone(アイフォーン)などにも対応させていきたいという。
特定の部分を集中的に鍛えたい人に人気なのが「腹部トレーニング」。腹部や胸部など部位ごとにアプリが用意されており、音声や動画でトレーニング方法を分かりやすく教えてくれる。3Dイラストで筋肉の名称なども示すため、どの部分を鍛えているかも意識しやすい。
イケメンキャラが応援
ゲーム感覚で筋トレできるアプリもある。女性向けの「ねんしょう!for Girls」は腹筋やスクワットなどのトレーニングを重ねるごとにポイントがたまり、ストーリーが読めるようになる。トレーニングを途中で投げ出すとイケメンキャラクターが「よう、デブ」などとやじを飛ばしてくる一方、「回数を重ねると褒めてくれるなど様々なボイスがついていてやる気につながる」(23歳女性)。
一人で根気強くトレーニングに臨むのは簡単ではない。年末の忘年会シーズン、正月太りを前に、やる気を引き出してくれるアプリで今から運動する習慣をつけておくのもいいかもしれない。
(経済部 生田弦己)
[日本経済新聞夕刊2015年11月12日付]
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