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デキる人は昼休み活用 60分で勉強と昼寝も 軽い運動で気分転換

2015/10/22 日本経済新聞 夕刊

 昼休みはなんとなく過ごしてしまう、というビジネスパーソンも多いのではないか。だが、ランチタイムの隙間時間を上手に使えば、午後の仕事の効率アップや人脈づくり、リフレッシュと、いろいろな効果が期待できる。多忙で朝活、夕活ができない人にも役立つ昼休みの活用術をまとめた。

 メーカー勤務のAさんの昼休みは午後0時半~1時半。昼食は同僚と近所の定食屋に行くこともあるが、大抵はコンビニ弁当ですませ、食後はスマートフォン(スマホ)をいじっている。日々時間に追われ、昼休みを有効利用したいと思うが、どうしたらよいかわからない――。

 こんな人に参考になるのが、ブロガーで仕事術に関する著書もある浜中省吾さんの昼休みの過ごし方。休み時間を3分割し、メリハリをつけるやり方だ。

■休み時間を3分割

 まず、最初の30分間を使い、同じチームの仲間と社員食堂で昼食を取る。食事中は会話を楽しむが、往復の移動時間は仕事の進捗の報告や相談事に充てる。「仕事中は各自が作業に追われてコミュニケーションが取りづらいが、昼休みなら話しやすい」(浜中さん)

 食後の20分間は、ブログの執筆、読書、英語学習などの勉強、税金や保険関係といったプライベートな書類の処理に使う。限られた時間なのでやれることは多くない。ブログの執筆なら見出しだけを書き出す。具体的な内容は帰宅後、見出しを見ながら書けばよい。

 浜中さんのブログ「はまラボ」のテーマは「仕事の効率アップ」について。午前中の出来事や日ごろの仕事について振り返り、気づいたこと、考えたことを書き記しておく。ブロガーでなくとも同様に記録しておけば、今後の仕事に活用できそうだ。

 読書は、ビジネス書を1章分など可能な限り読み進め、気づいたことがあればその都度メモしていく。

 さっとメモするための準備も怠らない。メモ帳は持ち歩くのにかさばるので、日ごろからA4のコピー用紙を3回折りたたんで八つ折りにしたものをポケットに入れている。「ひとつの面につき1テーマ」などとルールを決めておけば、整理して記入できるという。内容は後でスマホなどでデータ化し、必要なときに読めるようにする。

 浜中さんは原則、毎朝、英語学習をするが、十分に勉強できなかった日は昼食後の時間を活用する。使っているのは英語能力テスト、TOEICの学習アプリだ。「タイムリミットがあるからこそかえって集中できる」という。

 残りの10分間は「昼寝タイム」。休憩室で横になるだけでも気分がすっきりし、頭の中も整理されるので、午後の仕事がはかどる。「目を閉じているためか雑念が取り払われ、いいアイデアがひらめく」と浜中さん。アイデアは起きてからA4のコピー用紙に書きとめる。

■ランチで異業種交流

 社外での昼休みの有効な過ごし方にはどんなものがあるのか。最近増えているのが、昼食を取りながらの異業種交流会だ。アクセルメディア(東京・新宿)が開催する異業種交流会「フレンドリンク」には、ランチ交流会のプログラムも組まれている。会場は首都圏中心。参加者は毎回10~15人ほどで若手営業マンや経営者、起業家など顔ぶれは多彩だ。

ランチタイムに職場の服装で通えるヨガ教室「スタジオ・ヨギー」の「TOKYOスタジオ」(東京都千代田区)

 埼玉・新宿交流会を担当する松稔さんは、交流会を通じて5000人以上の人脈を築いてきた。「通り一遍の名刺を交換したところでお互い印象は残らない。経歴、趣味、参加しているSNSなどを記した『マイ名刺』を用意して、話題づくりにつなげる。仕事や会社の話は控え、雑談で話を盛り上げると親しくなりやすい」

 後でフェイスブックなどで友達申請し、「昨日、○○交流会でお目にかかりました」などとメッセージを送っておけば、自分の備忘録ともなり、人脈リストにもなる。

 昼休みには、軽い運動でリフレッシュするのもいい。運動着や靴を用意してジョギングやウオーキングなどをしてみよう。通勤着のまま体を動かせるスポーツジムもある。ヨガ教室の「スタジオ・ヨギー」を運営するロハスインターナショナル(東京・目黒)は「TOKYOスタジオ」(同千代田)などで午後0時15分~45分、30分間のコースを開いている。椅子を使った簡単な運動で、汗もかきにくく、近隣で働くビジネスマンらに人気だ。毎回、男性も含め7、8人が参加する。

 ヨガは会社でデスクに座ったままでもできる。同ヨガ教室のインストラクター、アコさんは、「デスクワークの疲れを取り、集中力を高めるのにヨガはぴったり。習慣にしては」と勧める。

(ライター 西川 敦子)

[日本経済新聞夕刊2015年10月19日付]

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