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電車内・信号待ち…英語学習、アプリで空き時間に

2015/1/9 日本経済新聞 夕刊

 「社内公用語が英語になった」「急に海外赴任することになった」など、学生時代にもっと英語を勉強しておけばよかったと後悔するビジネスパーソンも少なくないだろう。就職後も英語の検定試験の勉強をしようとしたものの身が入らず、結局ものにならなかったという人も多いのでは。電車で一駅移動する間や信号の待ち時間に勉強できるスマートフォン(スマホ)用英語学習アプリを使って、今年こそ英語に取り組んでみるのはいかがだろうか。
楽しみながら英単語学習ができるアプリ「mikan」

 「机に向かわずに、休憩中やテレビのCMの最中に気軽に利用できるので、勉強を続けやすい」。東京都の大谷真史さん(24)が使っているのは、英語アプリを手掛けるベンチャーのmikan(ミカン、東京・渋谷、宇佐美峻社長)が昨年10月に配信を始めたアプリ「mikan」だ。

 お手本の発音とともに画面に表示された単語を知っていれば右に、知らなければ左にスライドして仕分けする。単語は2周目以降は左にスライドした単語だけが表示され、すべての単語を覚えるまで続ける。全て覚えたら、次は4択問題の単語テストで、記憶の定着をはかる。

■「集中して効率良く」

 愛知県在住の桜井駿さん(25)は「知らない単語を何度も集中して学習できて効率がよい」と気に入っている。

 開発した宇佐美社長は「アプリで英語を学習する『1セット』の時間にこだわった」と語る。英語学習アプリに限らず、スマホのアプリを利用するのは、ふとした空き時間が多い。mikanは10単語1セットの内容を約1分に収めた。「電車で1駅移動する間など、ふとした時間を活用して勉強できるようにこだわった」と、利用シーンを想定してアプリを開発した。

 表示された単語を知っているかどうか選ぶ時間は1単語あたり3~5秒とかなり切迫感がある。「とにかく立ち止まらずに、先に先に学習を進めた方がいい」という考え方から、時間は短めに設定されている。

 利用者のやる気をそがないように、アプリの表示画面も工夫した。単語テストの後に表示される評価は点数に応じて「天才」「秀才」「多才」などすべて利用者を褒める内容。宇佐美社長自身が「おこられるのが好きじゃないので」と、褒めて伸ばそうというのがこのアプリのコンセプトだ。

 ReDucate(東京・品川、石井学社長)が提供する「えいぽんたん!」は、キャラクターを育てながら英語を学習するのが特徴だ。「えいぽんたん学園」を舞台に、利用者は生徒役のキャラクターを育成する。英語の問題を解いて手に入れたあめやアイスなどをキャラクターに与えると成長していく仕組みだ。キャラの育成を動機づけにして、やる気を高めてもらう狙いだ。

■レベルに合わせ柔軟に

 問題は語学教材を手掛ける出版社、アルクの書籍から出題する。アプリの初回起動時に単語チェックの問題を解いて、レベルを設定する。その後も学習のたびに正答率に応じてレベルを上下させる。レベルによって出題内容を柔軟に変え、無理なく学べるようにした。

 会員制転職サイトを運営するビズリーチ(東京・渋谷、南壮一郎社長)の暗記帳アプリ「zuknow(ズノウ)」は学習意欲を高めるために、友達と正答率を競えるようにした。交流サイト(SNS)のフェイスブックや単文投稿サイトのツイッターと同期し、毎週友達の正答率ランキングを閲覧することもできる。

 暗記帳は誰でも自由に作成でき、個人が作成したカードで1万人に利用されている例もあるという。暗記帳を複数人で共有できるため、中高の定期テストの試験勉強に活用する例もあり、クラス単位で利用しているところもある。

 企業のグローバル化が進み、いつ英語能力が問われるかわからなくなっている。備えあれば憂いなし。思いついたその時から、英語学習アプリで準備を始めておくのも悪くない。

(企業報道部 川上宗馬)

[日本経済新聞夕刊2015年1月8日付]

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