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「このアート、♯拡散希望」撮影OK、SNS活用広がる

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NIKKEI STYLE

交流サイト(SNS)を活用する動きが国内外の美術館で広がっている。撮影不可という常識が覆り、"インスタ映え"する現代アート展にはスマートフォン片手の観客が押し寄せている。

「草間彌生 わが永遠の魂」展を開催中の東京・六本木の国立新美術館。連作「わが永遠の魂」から約130点の絵画とカラフルな大型彫刻が設置された大展示室ではスマートフォン(スマホ)で記念撮影をする人が絶えない。

同展を企画した同館前副館長で愛知県美術館館長の南雄介氏は「この部屋は写真撮影を許可するのに向いていると思った」と明かす。作品の著作権保護やほかの来館者への配慮などから多くの美術館が展示室内での撮影を禁じるが、「祝祭的な雰囲気のこの空間ならシャッター音や人の声で多少にぎやかになっても気にならない」と南氏。800平方メートルの広さがあるため撮影者が観客の鑑賞を妨げたり、作品にぶつかったりする危険性も低い。著作権者である作家本人の理解も得られた。「ツイッターやインスタグラムにたくさんの写真が投稿され、来館者が楽しんでくれている」と南氏は笑顔を見せる。

同展ではこの展示室のほか、ロビーに設置した観客参加型のインスタレーション「オブリタレーションルーム」と屋外のカボチャの巨大彫刻をスマホや携帯電話で撮影できる。撮影不可の作品をまちがって撮ることがないように表示を増やす工夫をしたという。

インスタで発信

SNSで発信される際には次のハッシュタグをご活用ください――。展示の冒頭でこう呼びかけたのは東京駅北口の東京ステーションギャラリーの「パロディ、二重の声」展(16日で終了)だ。パロディーをキーワードに1960~70年代の芸術文化を紹介する同展も一部の作品をのぞき写真撮影を可能にした。学芸員の成相肇氏は「情報を拡散できる利点がある。広報の手段として無視できない存在」とSNSの情報発信力に注目する。

インド出身のアーティストの個展「N・S・ハルシャ展」を開催する東京・六本木の森美術館では25日、「#emptyMoriArtMuseum」というイベントを開く。#Emptyは閉館日や閉館後の人けのない美術館に少数のインスタグラマーを招き、写真を撮影・発信させる試みで米国の写真家デイブ・クルーグマン氏が発案。2013年にニューヨークのメトロポリタン美術館で初開催されて以来、各地に広がっている。

森美術館のイベントはインスタグラム社が把握する限り日本の美術館での初の事例となる。公募した10人のほか、フォロワー数の多いインスタグラマー10人の計20人が閉館後の美術館で思い思いの撮影をする。スマホ世代の20代、30代の来館者が多い同館はSNSを積極活用しており、投稿写真の中からベストショット賞を選ぶなど「ユーザーとの関係を築き、ファンを増やすべく努力している」(広報担当者)。

SNSの情報発信で先んじる米国ではニューヨーク近代美術館をはじめ自撮り棒やフラッシュを使用しない写真撮影を許可する美術館が急増している(一部特別展などを除く)。

撮影マナー課題

ワシントンのハーシュホン美術館で開催中の草間彌生の個展「Yayoi Kusama Infinity Mirrors」(18年まで北米を巡回)には"インスタ映え"する写真を求める観客が殺到。鏡張りの小部屋に彫刻を配置するインスタレーションで自撮りする来館者が引きも切らず、作品内への入場を1回5人、滞在時間を30秒に制限する事態となっている。「写真は草間氏の作品を楽しみ、共有するのに最適のメディア。撮影不可とする選択肢はなかった」と広報担当者のエミリー・アリ氏は話す。

美術館での写真撮影には慎重な声も上がる。作品を見ることなくスマホで端から順に撮っていくような観客もいるといい、「美術とじかに向き合う機会が奪われる」と成相氏は危惧する。「パロディ」展では静かな環境で鑑賞を望む観客からシャッター音などへの苦情も寄せられた。ハーシュホン美術館では撮影中の観客が作品の一部を破損する事故も発生。SNSの活用法をめぐり、美術館の試行錯誤は今後も続きそうだ。

(編集委員 窪田直子)

[日本経済新聞夕刊2017年4月24日付]

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