MONO TRENDY

デジタルライフ

家具の配置、アプリで確認 購入前にシミュレーション 部屋との相性・大きさ…

2017/3/2付 日本経済新聞 夕刊

 もうすぐ始まる新生活。新しい家具の購入を考えている人も多いはずだ。ただ、ソファやテーブルを買った後に「部屋に合わなかった」というケースは避けたい。そこでお薦めなのが家具の配置を手軽にシミュレーションできるアプリだ。部屋の大きさやデザインに合わせた家具を選べるため、買ってから後悔しないで済むかもしれない。

 せっかく買った家具が部屋の置きたい場所にうまく置けなかったり、他の家具のデザインと合わなかったりすれば返品につながってしまう。こうした失敗を減らすため、家具小売り大手のイケア・ジャパン(千葉県船橋市)はスマートフォン(スマホ)やタブレットで家具の配置を体験できるアプリ「IKEAカタログ」を提供している。

■画面上で自在に変更

 スマホなどのカメラで自宅の部屋を映しながら、家具のCG(コンピューターグラフィックス)を画面上の好きな位置に置ける。アプリを担当する鈴木心デジタルマーチャンダイザーは「家具のCGはスマホで映した部屋の大きさに合わせている」と説明する。実際、部屋に実物を置いたときの位置関係をスマホの画面上で再現している。

家具の配置をCGで表示できるアプリ「IKEAカタログ」(千葉県船橋市のIKEA東京ベイ)

 家具は購入前にサイズを測っていても、部屋の中に置いたときの位置をイメージするのが難しい。「テーブルだと壁への圧迫感は実際に置いてみないと分からないが、アプリだと簡単にイメージできる」(鈴木さん)。画面上で自由に位置を変えられるほか、回転もできる。

 CGを配置した画面は写真として保存できる。家族や友人とこれらの写真を共有することで、購入前に置きたい場所のイメージを伝えやすい。

 CGに対応している家具はいずれも消費者の人気が高いイスやソファ、テーブルを含む約250点。商品数はこれから増やすという。

 幅広いブランドの商品をCGで見られるようにしたのがリビングスタイル(東京・新宿)のアプリ「RoomCo(ルムコ)」だ。家具販売店が接客に利用することを想定して開発されたサービスを、一般消費者向けにアレンジしている。そのため、アプリで取り扱っている商品数が多い。

 対象は「無印良品」や「フランフラン」など14ブランドの約30万点。ピアノにも対応する。自宅のコーディネートを楽しむアプリとしても使われているようだ。気に入った家具はそのブランドのインターネット通販サイトで購入できる。井上俊宏社長は「アプリでいろんなブランドの家具を置いて比較できるため、購入の選択肢が広がる」と話す。

■間取り図でもOK

 便利なのが不動産の間取り図に家具のCGを配置できる機能だ。マンションのモデルルームなどで配られる間取り図をスマホで表示させながら、図面のサイズに合わせた家具を置いて大きさや色を試すことができる。三井不動産レジデンシャルや住友不動産、東急不動産の物件に対応する。「未完成の物件など実際の部屋をまだ見られないときに使える」(井上社長)

 ルムコには撮影した写真の上に家具のCGを重ねる機能もあり、場所を選ばずに家具の配置を試せる。例えば、引っ越し先の部屋の写真を撮り、その後自宅でゆっくりと家具の配置をシミュレーションするのに適しているという。

 家具のインターネット通販も広がっている。家具の製造販売を手がけるベガコーポレーションのサイト「LOWYA(ロウヤ)」は自社ブランドの製品を販売する。サイトでは様々な角度の写真や細かい説明、モデルが使っている動画を用意。購入者の商品レビューも載せている。ネット通販の家具は購入前に感触を確かめられないが、商品のイメージを分かりやすく伝えるための工夫がされている。

(メディア戦略部 古山和弘)

[日本経済新聞夕刊2017年3月2日付]

MONO TRENDY新着記事

ALL CHANNEL