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暖房器具、低温やけどに注意 皮膚を傷つけ治癒に時間

湯たんぽやカイロ、直接・長時間は禁物

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NIKKEI STYLE

まだまだ寒さが続くこの時期、外出時に使い捨てカイロを用意したり、就寝時に湯たんぽや電気あんかなどを使ったりしたくなる。その際、注意したいのが「低温やけど」。心地よい程度の比較的低温でも、同じ場所を長時間温め続けると、皮膚に水ぶくれができたり、やけどのような状態になったりする。どんなことに注意すれば防げるのだろう。

東京都の会社員A子さん(34)は、友人に薦められ湯たんぽを購入。愛用していたが、先日、疲れから湯たんぽを両足の間に挟んだまま何時間も熟睡してしまった。

左足のスネがヒリヒリする感じがして目覚めたが、時遅し。翌日になると五百円玉ほどの水ぶくれができたという。皮膚科を受診すると「低温やけど」との診断。「数週間は通院が必要」といわれてしまった。

住吉皮膚科(東京・墨田)の住吉孝二院長は「東日本大震災時に、どこでも使えて環境にやさしい暖房器具として湯たんぽが注目された。使う人が増えるとともに低温やけどで受診する患者も増えた」と話す。

くるぶし、額…

低温やけどは、比較的低い温度の暖房器具などに皮膚が長時間接触していると起こる。これまでの研究でセ氏44度なら3~4時間、46度では30分から1時間、50度では2、3分間接触していると、発症する可能性があることがわかっている。

原因となる暖房器具も様々。製品事故情報を収集している独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)が行った調査(1996年4月~2009年10月)では、湯たんぽのほか、電気あんか、使い捨てカイロ、電気毛布などが原因になっていることがわかった。「高齢者が温水洗浄便座に長時間座った」「スマートフォンを顔の下に置いて眠った」などの事例もあるという。

低温やけどを起こしやすい体の部位があることもわかってきた。足のくるぶしやスネ、額など、触ると骨が感じられる皮膚の薄いところだ。「こうした場所は暖房器具が皮膚を圧迫したとき血流が悪くなる」(住吉院長)。皮膚に加わった熱は血液の流れで拡散するが、血管が圧迫されると熱がこもり、低温やけどを起こしやすくなるわけだ。

「低温やけどは通常のやけどと比較しても、治りにくい」と話すのは東京女子医科大学東医療センター(東京・荒川)形成外科の井砂司教授。火、熱湯、油といった高温のものに触れて起きるやけどは熱さを激しく感じ、すぐに患部を冷やすなどの処置をするため、損傷が皮膚の浅い部分にとどまることが多い。

就寝前に出す

一方、低温やけどは痛みなどをあまり感じないまま熱が加わり続けるため、皮膚の深い部分まで損傷しがちだ。やけどの重症度は損傷の深さに応じ1度~3度に分類されるが、低温やけどは2度、3度が多いという。

痛みや水ぶくれが目立たないからと、低温やけどを放置することで深刻化するケースもある。2度、3度、さらに皮膚のいちばん深い部分である真皮の下の筋肉層まで壊死(えし、組織が死んでしまうこと)していることも。その場合は「やけどの跡は潰瘍となり、放っておいては治らないので、植皮などの外科的治療が中心となる」(井砂教授)という。

では、低温やけどはどうすれば防げるか。基本は暖房器具を体に直接当てたり、長時間あたったりしないこと。湯たんぽなどは専用の袋に入れるか、タオルなどで包む。さらに脇や足の間に挟む使い方は避けたい。

特に危険なのは、暖房器具に触れたまま眠ること。湯たんぽなら、あらかじめ布団に入れておき、眠る前に外に出す。電気あんか、電気毛布も布団を温めるのに用い、電源は眠る前に切ろう。暖房器具の「使用上の注意」に記されている。

暖房器具を高齢者や子どもが使う際、家族らが気を配ることも大切。糖尿病などによる神経障害があると皮膚感覚が低下している場合がある。電気あんかなどを使う前に医師に相談しよう。

井砂教授によると、重い低温やけどの患者には、実は熱いのを我慢していた人が少なくないという。ゴルフやハイキングの際に使い捨てカイロを使い、熱くても周囲を気遣い外せなかったといったケースが典型だ。

我慢して皮膚に違和感が出た場合は、早めにぬれタオルなどで冷やす。1度の段階なら、腫れや紅斑を軽減することができる。

冬を暖かく過ごすには、使い捨てカイロなどが欠かせないが、くれぐれも注意して使いたい。

◇     ◇

患部、清潔に保ち回復待つ

低温やけどの治療は、患部が回復するのをじっと待つ。大切なのは清潔に保つこと。井砂教授は「洗って治す」と話す。せっけんで患部を洗うのが基本。市販の消毒液などは、かぶれることもあるので使わない。

患部をきれいに洗った後は、ワセリンなどの軟こうを塗るほか、最近登場した、傷の治癒を早める医薬品「フィブラストスプレー(成分はヒト塩基性線維芽細胞増殖因子)」を使用する。

傷の治りが遅く3、4週間以上かかるような場合は、植皮という外科治療をすることもある。患者のそけい部など人の目にふれない場所から皮膚を切り取り、患部に移植する治療法だ。

(ライター 荒川 直樹)

[NIKKEIプラス1 2017年2月4日付]

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