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ギタリスト・押尾コータローさん 職人より芸人魂

デビュー15周年、47都道府県ツアーへ

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NIKKEI STYLE

生ギターでのソロ演奏。しかも歌無しのインストゥルメンタルとくれば、求道者的な淡色の世界が浮かぶ。ところが、この人がギター1本抱えて繰り出す音楽は色鮮やかで、実に人懐っこい。大阪で生まれ、関西フォークやブルースに傾倒。今も大阪に根を張る。「職人より芸人でありたい」と願う姿勢が光る。

今年はメジャーデビューして15周年の節目に当たる。昨年11月に出した新作アルバム「KTR×GTR」を引っ提げて、2月4日から全国47都道府県を回るツアーが始まる。

34歳と「遅咲き」でメジャーの晴れ舞台に立った。もっとも「15周年だからといって何か特別な気持ちがあるわけじゃない」とひょうひょうとしたもの。「アルバムタイトルのKTRはコータロー、GTRはギターの略。僕とギターは一心同体だと示したい。GTRって付くとスポーツカーみたいでもあるし、格好いいでしょ」と笑う。

米ポートランドのギターづくりの名手、ジョン・グレーベンが手掛ける名器を長く愛用してきた。今作を録音する過程でも、思わぬところで心をくすぐられる逸品に出合った。13曲目「Plastic Love」で弾いているプラスチック製のギターだ。

プラスチック製は極めて珍しいが、実はマヌーシュ・スイングの巨匠、ジャンゴ・ラインハルトらも愛用していたフランスの伝統あるブランド「マカフェリ」の製品だったという。「最初は少しチープな音を狙ったけど、何ともいえない温かみのある、木のギターよりもいいんじゃないかという音で、想像を超えていた」とうれしそう。

高校生のころ、現在まで師と仰ぐ人物との出会いがあった。1967年に結成し「遠い世界に」などのヒット曲で知られた関西を代表するフォークグループ、五つの赤い風船のギタリスト、中川イサトだ。大阪で中川が開くギター教室に通い、大きな薫陶を受ける。

「もともと僕は岡林信康さんに代表される関西フォークが大好きだった。高校生のころは長渕剛さんやアリスが人気があって。原点の一つはフォーク」と明かす。押尾が書く自作曲は歌が無いのに、どれもメロディーがはっきりして情景を感じさせる。そんな歌心の原点が見えてくる。

中川はフォークを出発点にしながらも、生ギター1本のインスト作品を日本でいち早く発表した先駆者でもあった。77年に出したアルバム「1310」は、押尾がギターインストにのめり込むきっかけになったという。

その後、中川を通じて米ウインダムヒルレーベルの看板だったギタリスト、マイケル・ヘッジスを知る。弦を弾くだけでなく、たたいて倍音成分やリズムを鳴らしたりといった高度な技巧に魅了される。

押尾もまた、ギター1本で主旋律だけでなく、伴奏、リズムまで担う「1人バンドスタイル」。華麗なテクニックが多くの聴き手を引き付けてきた。

もっとも自分では「根っからの関西人。職人技でみせるよりしゃべりと一緒に、お客さんを笑わせたいタイプ。じゃなきゃ『サザエさんのテーマ』なんかやらないでしょ」と笑う。

◇     ◇

共演者とバトル熱く

押尾の音楽に一貫して流れる親しみやすさ、人なつっこさはコラボレーションの豊富さにも表れている。歌手やコーラスグループなどとの共演は枚挙にいとまが無い。昨年11月には「昔から甲斐バンドの曲が大好き」と自負し、親交を深めてきた甲斐よしひろと共演するツアーも開いた。

だが、やはり相手がギタリストとなれば、その本能がむき出しになり、火花を散らしあう。そんなギターバトルを存分に披露したのが昨年クリスマスに大阪市で開かれた国際的に活躍するフラメンコギタリスト、沖仁との共演。

2人ともブルースギタリスト、打田十紀夫の教室に通っていたという縁を披露してステージは始まった。圧巻は「アランフェス協奏曲」の引用から始まるチック・コリアの名曲「スペイン」。赤い大地の情熱がほとばしるような沖に対し、持てる技を縦横無尽に駆使して迫る押尾。2人の紅潮した表情はジャンルなんてお構いなし、純粋な「ギター小僧」そのものだった。

(大阪・文化担当 多田明)

[日本経済新聞夕刊2017年1月25日付]

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