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ファッション

働く女性の冬の外出着 明るい色のコートはNG ブラウスで暗さ解消 えんじ色、マフラーに

2016/12/26付 日本経済新聞 夕刊

 女性のビジネスファッションは基準が曖昧だ。取引先と会う際などはスーツを着れば失礼がないが、どんなスーツを選ぶべきか。さらにこの時期は、上にどんなコートを着ればいいのか。冬に女性が仕事で外出する際のファッションで、気をつけたい点や着こなしのコツをまとめた。

薄めの色合いのスーツに濃い色のコートを合わすと両方が引き立つ

 「なぜ女性のジャケットにはポケットがついていないのか」。都内でIT関連企業に勤務するAさん(28)はため息をつく。取引先を訪問する際はスーツを着るが、ポケットがついていないスーツもある。不便だが我慢して使っている。

 「女性は仕事服にさまざまな不満を抱いている」。2011年に女性向けの仕事服ブランド「リミテッドエディション@オフィス」を立ち上げた、そごう・西武のマーチャンダイザー小俣桃子さんは話す。

 今春、働く女性5000人にアンケートを取り、ファッション性と機能性を両立させた商品を開発。すべてのジャケットの外側と内側の左右に、それぞれポケットをつけた。内ポケットに収まる薄型名刺入れもついてくる。不意の名刺交換にも慌てないためだ。さらにジャケットの下に装着できる「インナーポシェット」も開発。ポケットのないジャケットを着ていても、携帯電話やペンをスマートに持ち歩ける。

■素材でスーツ探す

 店頭に立つこともある小俣さんは「スーツを求める女性は増えている」と話す。だが女性の多くは男性ほどスーツを買い慣れていない。冬のスーツを上手に選ぶコツはあるのだろうか。

 「大事なのは、誰と会うのかを考えて選ぶこと」。適切な服を着ていれば、これでよかったかなと不安を感じず仕事に集中できる、と小俣さんは話す。

 たとえば素材。「きちんと感を重視するなら、光沢のある素材で。起毛された素材は暖かいがカジュアルな印象になる」

 動きやすさも重要だ。「ストレッチ素材は動きやすい。ただウール100%で柔らかい素材のジャケットもある」と小俣さん。基本のスーツを既に持っているなら、これに加えノーカラージャケットを選べば、着こなしの幅が広がる。

 スーツに合わせるコートはどんな物がいいか。「トレンドということもあり、チェスターコートが売れている。ひざ下丈なら、どんなパンツやスカートとも合わせやすい」と小俣さん。色は、黒、紺、チャコールグレーなどのダークカラーを選べば安心だ。

 女性は白やベージュなど明るい色のコートも着るが、「男性は仕事で明るい色のコートを着ないので、女性のコート姿に若干びっくりする」と男性向けファッションコンサルティングを手がけるライフブランディング(東京・港)社長の吉田泰則さんは話す。ファーがついたコートなども同じ理由で要注意だ。「女性として見るとかわいいが仕事ではどうか、と感じる世代もいる」と続ける。

 ただ、全身が暗くなるのは避けたい。そこで小俣さんは「淡いピンクなど、スーツの下に着る色で明るさを出すといい」と話す。スーツは頻繁に買い足せないが、ブラウスやシャツなら種類をそろえやすい。

 マフラーはビジネスでは紺やグレーなどが基本だが、「えんじ色もおすすめ」とパーソナルスタイリングを手掛けるファッションレスキュー(東京・渋谷)社長の政近準子さんは話す。「えんじ色は暖色の中で相手に失礼にならない色」だという。ちなみにチェックのマフラーは向かない。

■小物で遊び心を

 ファーのストールも「アフターファイブにとどめて」とファッションレスキューのスタイリスト西畑敦子さんは話す。味気ないと感じるなら、「コートの裏地に遊び心がある物を選んでみては」。

 遊び心で取引先との空気が和らぐこともある。吉田さんは、男性の間で流行っている永島服飾(東京・新宿)の「チビタイ」が女性にもおすすめと話す。スーツやジャケットの襟元に挿す小さなピンブローチだ。「ネクタイと同生地で出来ていて、非常に女性受けがいい。ローズ型は女性も取り入れやすいのでは」と吉田さん。男性のトレンドに目を向けるのも仕事服を楽しむ一案かもしれない。

(ライター ヨダ エリ)

[日本経済新聞夕刊2016年12月26日付]

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