きれいな玄関で新年迎えたい どうすればいい?
玄関をすっきりして新年を気持ちよく迎えたいと思います。出入り口なので汚れがたまりがちな上に、靴などでゴチャゴチャしてしまいます。どう掃除すれば良いですか?
まず靴棚 全て出し整理
「どんなに忙しくても、玄関だけきれいにすれば大掃除をした気になる」。家事・住宅アドバイザーの藤原千秋さんは助言する。人が出入りする玄関はまさに家の顔。清浄になれば、さっぱりした気持ちで新年を迎えられそうだ。
まず手をつけたいのが靴箱などの収納部。靴だけでなく傘や防災グッズを入れている家庭も多いだろう。いったん中のものを全て出して棚を水拭きし、しばらく扉を開け放して換気する。ついでにサイズが合わなくなったり、カビが生えたりしてもう履くことがない靴や壊れたビニール傘などは処分し、必要なものだけ戻す。棚の上にシートや新聞紙を敷いてから置けば、汚れがつくのを防げる。
玄関はホコリや土など外からの汚れが入りやすいところでもある。「家族の数や住宅の環境、習慣によって汚れ方は様々」(藤原さん)。例えば小学生や幼稚園児など土の上を歩く家族が多ければ泥汚れがつきやすい。その場合はまずホウキとチリトリで泥砂を取る。残ったホコリは、掃除機のノズルを細いものにし、床から1センチほど浮かせて吸引すれば取れる。
掃除の方法はタタキの材質によって変わる。タイルや塩化ビニールなら水で塗らし固く絞ったぼろ布で拭く。打ちっ放しのコンクリートはから拭きし、細かな汚れは古い歯ブラシでこすり取る。
人造大理石もから拭きが基本。洗剤を使うとくすんでしまうこともあるので気をつけたい。落ちない汚れがあれば固く絞ったぼろ布で拭き、それでも落ちなければ薄めた中性洗剤をつけてぬぐう。「から拭きから始めて、水だけ、洗剤と進めるのはどこの場所の掃除でも同じ」(藤原さん)なので覚えておこう。
ドアの外側 薄めた洗剤で
「意外と汚れているのが玄関ドア」と藤原さんは指摘する。特に都心部や国道に面したドアは、外側にばい煙の汚れがつきやすい。水で落ちないので、中性か弱アルカリ性の洗剤を水で薄めて雑巾で拭き、最後にから拭きする。ドアの内側を水拭きして仕上げだ。アルカリ性の洗剤を使う場合はアルミなど使えない素材があるので注意書きをよく読もう。
知的家事アドバイザーの本間朝子さんは「インターホンや表札にたまった汚れは自分では気付きにくい。お客さんのつもりで見てみて」と助言する。ハケなどでインターホンや表札、扉の取っ手を払おう。軍手をつけて指で拭けば細かなところにも手が届く。
「日ごろからちょっと心がけておけば、大掃除の手間が省ける」と本間さん。まず「タタキに余計なものを置かない」。タタキの上に物がたくさん出ていると、掃除がおっくうになる。靴はなるべく収納部にしまっておく。靴を置く時は「小さなラックの上に置けば、掃除機をかける時に邪魔にならない」。
日常の動線に玄関掃除を取り入れるのも手だ。玄関にハケやホウキ、チリトリを置きいつでも手に取れるようにしておく。ゴミを出すついでにささっと玄関を掃除して、たまったゴミを一緒に捨てる。新聞紙を玄関に置いて雨の日はタタキの上に広げておけば靴の汚れがつくのを防げる。
玄関がきれいになったら玄関ボックスの上を飾っておしゃれな空間を演出しよう。しめ縄や置物など正月用の飾り物は「普段使っているものでも正月飾りにアレンジできる」とインテリアショップ、アクタス(東京・新宿)マーチャンダイジング部の岡田夕起さん。写真立てのフレームの中に正月らしい絵柄を入れると新年の雰囲気に。花瓶の花は赤いウィンターベリーを選べばぐっと華やかになる。
雑貨を飾る時は高さを「10対5対3」にするとバランスが良い。写真のように正面から見た時に三角形になるよう配置。真上から見た時も三角形になるよう置けば奥行きが出る。玄関に置くキャンドルやポプリなどを新しい香りに変えれば、新年を迎えるにあたって気持ちも改まる。新鮮な気分で一年のスタートを切れそうだ。
(関優子)
[NIKKEIプラス1 2016年12月24日付]
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