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1本2時間、もう息切れ ビデオ50本をデジタル保存

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NIKKEI STYLE

 結婚、子どもの誕生、運動会……。思い出のたっぷり詰まったビデオテープが自宅の引き出しに50本以上も眠っている。テープは年月とともに劣化し、やがて再生できなくなる。そうなる前にDVDなどにコピーしておかなければと思い、様々なデジタル保存法を試してみた。

長年開けていなかった引き出しの中から、何を録画したのか、よく分からないビデオテープ(VHS方式)が大量に出てきた。まずは中身を調べる作業から始めた。

ウ、ウ、ウィーン。心もとない音をたて、20年ほど前に買ったビデオテープレコーダーが動き出した。一本ずつ映像を再生し、複製するか捨てるか選んでいく。この作業に半月かかった。早回しすれば時間を短縮できるが、ついゆっくり映像に見入ってしまう。現代の鮮やかなデジタル映像に比べれば粗い画質だが思い出がよみがえり、自分にとっては宝物だと実感する。

20年で再生厳しく 機器も生産終了

ビデオテープの映像はずっと保存できるものと思い込んでいたが、実際には年を経て磁気が弱まり、高温多湿の部屋に置いておくなど保存状態が悪いと、20年せずに再生できなくことがあるという。そもそも再生に必要なレコーダーが壊れたらお手上げだ。7月、国内メーカーで唯一、VHS方式のレコーダーを作り続けていた船井電機が生産を終えた。

ネットや本などで調べて、5種類の保存法を試してみることにした。まずは(1)自宅のビデオテープレコーダーとDVDレコーダーをつないで、ビデオを再生しながら、映像をDVDレコーダーに記録する(2)ビデオテープレコーダーとパソコンを専用ケーブル(ビデオキャプチャー=実勢価格は税込み約3000円から)でつなぎ、パソコンに保存する、この2種類の方法でやってみる。

いずれもアナログ映像を、ほとんど変わらない画質で保存できた。だが、気の遠くなる作業時間の長さにため息が出てきた。1本につき2時間ほどビデオテープを通常速度で回し、根気強く再生しなければ録画しようがないのだ。

リオデジャネイロ五輪の放送が盛り上がっている中、居間のテレビの前にレコーダーやパソコン、ケーブルなどを広げる。時々テレビも占拠して延々と続く作業に、家族の視線は冷たい。

次に試した(3)デジタル化の専用機ビデオキャプチャーボックス(実勢価格は約1万円から)を使う(4)DVD・ビデオテープともに録画・再生できる一体型レコーダーを利用する、この2パターンは場所をとらず手軽にできた。

キャプチャーボックスは手のひらに載る大きさ。レコーダーにケーブルでつなぎ、ボックスの小さな画面で映像を確認して録画ボタンを押せばいいだけ。SDカードに保存できる。今回はアイ・オー・データ機器「GV-VCBOX」を利用した。

DVD・ビデオテープ一体型レコーダーは一台で再生もデジタル保存も可能。保存したいビデオが多い場合は、キャプチャーボックスか一体型レコーダーが手軽でいいと思った。一体型レコーダーは生産が終了しているが、通販サイトなどでまだ新品や中古品(約8000円から)を売っていた。

外注はネットで 4~10日で手元に

もっとも、黙々と1本ずつ手作業で続けることに変わりはない。初めは「楽だ」と思ったが、レコーダーがちゃんと動いているか、様子を見続けるのがだんだん苦痛になってきた。最後に、こうした作業を丸投げできるダビングサービスに泣きついた。

ネットで調べると、1本当たりの料金は約400円から3000円まで、ばらつきが大きい。試しに富士フイルムの「DVDにダビングサービス」、JVCケンウッド・クリエイティブメディアの「ビクターダビングサービス」、それから1本税抜き386円(配送料を除く)と格安をうたうソルトワークス(札幌市)の「想い出ビデオDVDダビング工房」に依頼した。

格安のDVDダビング工房は納期まで最大90営業日かかるという。やむなく通常より割高な「特急コース」を利用したら送り出して3日目に早々と届いた。ほかの2社からも4~10日で戻ってきた。

富士フイルムには、自宅で保存状態が悪くて「もしかしてカビが付いている?」と気がかりなテープをお願いしていた。万一カビがあっても修復してくれるので祈るような思いで戻りを待った。幸い、カビは付いていなかった。無事にデジタル化された映像を見て、胸が熱くなった。

画質はどのサービスも差はなかった。映像はパソコンで簡単に複製できた。これなら複数の場所に分けて保存できると、ほっとした。

記者のつぶやき

楽な方へ・・・気持ち傾く


 専用機のビデオキャプチャーボックスなどの機材が活躍した。デジタル化した映像は元の画質が粗いので現代の動画に比べれば見劣りするが、いずれも納得できる水準だった。どれも同程度の画質なので、狙っていた画質の優劣を見極めるまではできなかった。
 延々と保存作業を続けてきたが、実はまだ少しデジタル化できずに残っているビデオテープがある。自分でやるか、ダビングサービスに任せるか。正直に言って、マラソンに例えるなら、もはや残り数キロを走りきる余力も残っていない。息切れ感が甚だしく、今は楽な方に目が向いている。
(平田浩司)

[日経プラスワン2016年8月20日付]

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