英語以外も気軽に学習 発音・フレーズ、語学アプリで
50languages.comが提供しているアプリ「50カ国語(50 languages)」。中国語やフランス語など日本の大学で第2外国語として学ぶような言語はもちろん、ベトナム語やタイ語などアジアの言語も豊富だ。リトアニア語や南アフリカで主に使われるアフリカーンス語など、マイナー言語も学べる。
学習法1000通り以上
初心者向けの単語学習が中心で100程度の学習プログラムを用意。音声とテキストの両方で学習を進められる。旅行で使えるあいさつやホテル、レストランでの会話など日常的に使用する言い回しをふんだんに盛り込んでいる。ユニークなのは、日本語でドイツ語を学習することはもちろん、英語でスペイン語を学ぶなど言語の組み合わせで1000通り以上もの学習方法があることだ。
ヒアリング重視型のアプリもある。ATi Studiosが提供するアプリ「mondly」はフランス語や中国語、ポルトガル語などを網羅している。
音声を聞きながら単語を学習し、クイズ形式で単語の意味やフレーズを覚えるのが特徴だ。高音質での聞き取り学習が可能なほか、単語とつながりのある画像を見ながら言い方を覚えていく。音声と画像を併用することでイメージとして記憶に定着しやすい。
「つづりと読み方が違うフランス語を耳から勉強するアプリを探していた。通勤時や就寝前など隙間の時間にクイズで学べるのが便利」。mondlyを愛用する唐川恵美子さん(28)は話す。ゲーム感覚で発音練習やフレーズ確認ができる手軽さが魅力だという。言語ごとにアプリがあるが、「登録されている表現がほとんど同じなので、ちょっと興味を持ったマイナー言語も気軽に学べる」。
ビジネスシーンを想定した学習アプリもある。シュビキ(東京・新宿)が手掛ける「BISCUE(R)App」は、ビジネスの知識とスキルを多言語で学ぶことが可能だ。英語以外の言語は中国語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語のみだが、日本企業の制度やビジネスルールを外国語で学べる。海外の取引先との商談や接待の際に、相手の母国語で説明してあげると喜ばれそうだ。
音声再生の速度調整
こうした語学学習を支援するアプリも出てきた。NHK出版の「語学プレーヤー」は語学学習に特化した音楽再生アプリだ。NHK出版の教材を使った聞き取り学習で役立つほか、市販の語学CDなどをMP3ファイル化してパソコン経由で取り込んだ音源も再生可能だ。
最大の特色は、音声の再生速度を好みで調整可能なことだ。営業局デジタルセンターの尾崎圭氏(51)は、「1分の音声を再生する際に、同じ1分でもゆっくり聞こえるような再生の仕方が可能」と語る。習熟度に合わせ、はじめの方はゆっくり、慣れてきたら速度を上げるなど自分のペースで学習を進めやすい。
画面内の「耳ボタン」を使うと、早口にならずに速度を上げられ、より自然に近い速さでの聞き取り学習が可能となる。特に学習したいフレーズを集中的に聞くときは、画面下部にある音声バーの任意の部分を選び、その部分だけ繰り返し聞くこともできる。
ビジネスや旅先で使える表現を身に付ければ、自分の間口も広がる。英語以外の語学学習を通じて、新たな世界への一歩を踏み出してみませんか。
(証券部 鶴藤理沙)
[日本経済新聞夕刊2016年6月30日付]
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