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免疫力向上、腸がカギに 検査や食生活指導広がる

2014/4/4 日本経済新聞 夕刊

 体の免疫力を高めるために、腸の働きが大きな要素を占めることがわかってきた。有害なウイルスを排除する免疫細胞の多くは腸内にあるとされ、「免疫力の8割は腸内の状態で決まる」との指摘もある。医療機関もこうしたメカニズムに注目、腸内検査や食生活の改善指導などに力をいれている。

 「腸壁が荒れていますね。しばらくトマトなどは控えて下さい」。東京都中央区の健康院クリニック。細井孝之副院長が数値が書かれた検査結果を見ながら説明すると、患者の女性が静かにうなずいた。

■血中成分で分析

腸内検査でアレルギー源となる食物を特定できる(東京都中央区の健康院クリニック)

 同クリニックでは2012年春から「腸内環境検査」を始めた。疲れやすかったり、皮膚がかぶれやすかったりするなど、原因が分かりにくい症状を訴える人に検査を勧めている。約30ccを採血して血液中の成分を調べ、腸内の状態を分析する。

 健康な人の腸内には細菌類がバランス良く住み着いているが、不規則な食生活やストレスなどの影響で腸内の細菌バランスが崩れてしまう。その結果、特定の食物に免疫細胞が過剰に反応してアレルギーを起こし、疲れなどの症状で現れる。長期的には動脈硬化やリウマチなどを引き起こす恐れもあるという。

 検査でアレルギーを引き起こす食物を特定し、摂取を控えるようアドバイスし、腸内の代謝を促すビタミンB群や乳酸菌などのサプリメントの服用も促す。検査とその後の指導を通じ、じんましん症状が改善した事例もある。

 料金はアレルギーの特定などで3万5千円から。月に5人程度が検査を受ける。細井副院長は「腸内環境の改善が健康につながるという認識が広がってきた」という。

 小金井つるかめクリニック(東京都小金井市)が2007年から実施しているのは免疫力を測る健診の「免疫ドック」。採血で腸内の免疫細胞の数や増殖力を測定し、その人が持つ免疫力を評価する。免疫力は加齢に伴い低下することから、「免疫力年齢」を調べることも可能だ。

 ドックの担当者は「健康な人には病気の予防に、病気にかかっている人には進行度のチェックに役立ててほしい」と話す。

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