マネー研究所

得々家計

自転車事故で高額賠償 保険で万が一の備え

2014/3/12 日本経済新聞 プラスワン

 従来の保険内容を昨年秋、拡充したのはau損害保険(東京・渋谷)。事故後の示談交渉代行や、事故で動かなくなった自転車を自宅などへ無料搬送(20キロまで)するサービスをつけた。無料搬送サービスは業界初の試みという。

 保険期間も従来の「1年」ものだけでなく、「2年」ものも用意して保険料を割安に設定した。ファミリー向けのタイプも拡充し、子どもが自転車で事故を起こし、加害者になるケースにも対応可能にした。

 三井住友海上火災保険の商品は、コンビニ店内で加入手続きができる利便性が売りもの。賠償補償額は最高1億円で示談交渉代行サービスもついている。昨年10月には個人型、夫婦型、家族型の3タイプの年間保険料を2940円~600円引き下げた。「趣味が自転車という30~40代の男性や、自転車通学する子どもを持つ親などの関心を呼んでいる」という。

 紛争を裁判外で解決するための機関、自転車ADRセンター(東京都品川区)のトップも務める日本自転車普及協会の渋谷さんによると、自転車事故は信号機のない交差点で多い。「歩行中に自転車の気配を感じることができない高齢者が増えれば、ちょっとした接触事故でも大事故に発展しかねない」と危険性を指摘する。

 昨年、道路交通法が改正され、自転車が道路の路側帯を走行する際は左側に限定された。「軽車両」としての位置付けが一段と明確化された格好だ。自転車と歩行者との事故の場合、自転車側の責任が100%と判断されたり、未成年でも過失の度合いが高くて賠償を求められたりするケースが今後も想定される。もしもの場合に備え、自転車保険の加入も視野にいれておくと安心だ。

(編集委員 堀威彦)

[日経プラスワン2014年3月8日付]

マネー研究所新着記事