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自転車事故で高額賠償 保険で万が一の備え

2014/3/12 日本経済新聞 プラスワン

 通勤や通学、買い物などで自転車を利用する人は多いが、事故のリスクも付きまとう。最近は自転車事故の加害者側に高額な賠償を命じる判決も相次いでいる。もしものときに備え、自転車保険に加入する人も増加傾向にあり、保険内容が拡充される動きなども目立つ。

 自転車を運転中に散歩中の女性と接触し、寝たきり状態にさせてしまった小学生の親に裁判所が命じた賠償額は約9500万円――。神戸市内で発生した事故について被害者の家族らが起こした損害賠償請求訴訟で、一審・神戸地裁が13年、下した判決内容である。他の裁判所でも、自転車に乗っていた加害者側に数千万円に上る高額な賠償を命じる判決が相次いでいる。

 車だと自賠責保険(強制保険)の加入が義務付けられており、任意の自動車保険に加入する人も多い。自転車には強制加入の保険がないが、いざ事故を起こすと深刻な事態に陥ることも十分ありうる。

 加害者側に回ると、多額の賠償金の支払いが待っている。被害者としても加害者の経済状況により十分な賠償を受けられないケースもありうる。「自転車事故の場合、被害者、加害者ともに経済的な打撃も大きい」(渋谷良二・日本自転車普及協会常務理事)ことをまず認識しておきたい。

自転車メーカーのホダカは1億円の補償を付けた自転車を発売中

 こうした状況に対応し、自転車を対象とする保険について新たな動きが目立つ。今年2月から最高1億円の保険を付けた自転車の販売を始めたのは大手メーカーのホダカ(埼玉県越谷市)だ。5月末(一部車種は3月末)までの期間限定ながら通勤・通学用やスポーツタイプの対象自転車を購入した人には、もれなく個人賠償責任保険が付く。

 購入者がインターネット経由で加入手続きをすれば、最初の1年間はメーカーが保険料を負担する。自転車保険をセットにした狙いについて、同社の担当者は「メーカーとしても自転車保険の普及を進め、自転車マナーの向上も訴えていきたい」と話す。

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