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半解凍がスムーズ カニの殻むき、記者が10日間特訓

2013/11/15 日本経済新聞 プラスワン

 カニのおいしい季節がやってきた。殻をむくのが下手な記者(30)は、時間をかけるわりには身を全部食べきれず、いつも歯がゆい思いをしている。効率良くきれいにむければ、さらに食事が楽しめる上に、家族や友人に自慢できるはず。上手な方法を探った。

 一度塩ゆでした後に冷凍されたズワイガニ、毛ガニ、タラバガニを利用。1日1、2杯の殻むきを10日間試した。

 まずキッチンばさみ片手にズワイガニに挑戦。脚を胴体から切り落とし、一方の刃を殻の内側に差し込みながら脚を切り進めるのが簡単と考えた。しかし、これがなかなか上手にいかない。関節部分は硬くて切りにくく、身がハサミの刃で傷つくため、取り出すときはバラバラになってしまう。

■両手で関節ポキッ 腱の除去、簡単に

 脚は先端近くなるにつれ細くなり、細かい作業で手が疲れるが取り出せる量は小さく、イライラが募る。ツメに関してはほぼお手上げ。殻が硬くてハサミではびくともしない。外側から箸で身をほじくったが半分程度しか取れない。

 結局1体を解体するのにかかったのは11分。取り出した身には殻がたくさん混じり、食べると歯の間に挟まった。

 上手なむき方を教わりに、マルハニチロ水産のかに課を訪ねた。対応してくれた奥田修一朗さんは「盆栽用の枝切りばさみを使うと簡単です」と助言してくれた。同社の加工工場でも利用しているという。

 「脚の身をきれいに取り出したい場合は、腱(けん)をまず取り除くのが大切です」。腱とは細長い形をした半透明の白いスジのこと。脚の各部分をつなぐ役割で、身の部分とぴったりくっついて解体の邪魔になる。関節から左右数センチ離れた部分を両手で握り、上下左右に力を加えてポキッと折って切り離せば、このスジも一緒に取り出せる。

 おいしい状態で解凍する方法を尋ねたら「冷凍カニの表面に張った薄い氷を流水で洗い流し、冷蔵庫で約1日置くと良い」という。

 早速家に帰り、枝切りばさみを使ってみた。キッチンばさみよりも力が入りやすく、ツメなどの硬い殻でも楽に切れて驚いた。刃が短く小回りがきいて、ズワイガニの脚の細い部分も大丈夫。体が小さい毛ガニを切るのも苦労しなかった。サイズが大きいタラバガニは、刃の大きいキッチンばさみの方が効率よく切ることができた。

 脚を切る部分はズワイガニや毛ガニの場合、まな板に置いたとき、表と裏の境目になる両端の部分に沿ってハサミを入れれば硬くなくて簡単だ。

 タラバガニはトゲのある赤色の殻を避け、裏側の色が白い部分に平行な2本の直線を引くように殻を切って取り外せば、中身を取り出しやすい。

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