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暮らしの知恵

日用品でここまでできる 災害時のサバイバル

2013/7/26 日本経済新聞 プラスワン

 震災は突然やってくる。ライフラインが止まったときのために、水や食料などの物資や道具の備えは大切だ。その上で、家庭にある日用品を上手に使い、火をおこす方法などを知っていると心強い。記者(29)がキャンプの達人に弟子入りし、技術を学んでみた。

 7月上旬。水や米、レトルト食品、ライターなど、自宅にあった食料品と日用品をリュックに詰め込み、福島県鮫川村を訪れた。

 現地のキャンプ場で待っていたのは「まさか!のときの生き残り塾」著者の進士徹さん。災害でライフラインが止まった場合を想定して、身近な物を上手に活用する技を1泊2日でみっちり教わる。

 進士さんは「食べる、寝る、排せつの3つが災害時には大変になる」と説明。それぞれの対策を知っていると、もしものときに役立つ可能性は高いという。

■火力と手軽さ 新聞紙が重宝

 まずは料理のために火をおこす方法だ。災害時にガスが止まり、冷たい食事が続いたことがつらかったという声は多い。

 一番簡単な方法として、新聞紙を棒状に巻いて、まきの代わりに使う「新聞紙たき火」を試した。約50本分の新聞紙を用意し、キャンプファイアのように、1段目を縦に並べたら2段目は横に並べるといったように井桁状に5段組む。余った新聞紙は火が弱くなったときの継ぎ足し用に使う。

 ライターで火をつけると、数十秒で勢いよく炎が上がった。木のまきに火をつけるよりもずっと手軽だ。ただ新聞はすぐに燃え尽きるため、新たに新聞紙を継ぎ足す作業が大変だ。

 調理に使えるよう、たき火の周り3方をブロックで囲み、網を上に置いた。フタを切り取った350ccの空き缶に、米0.5合と水を入れ、フタ代わりにぬらした新聞紙を上にかぶせて、網に置いてみた。

 すると約15分で吹きこぼれが止まり完成。食べてみると少し硬いが、アツアツで十分に味わえる。サバ味噌煮の缶詰を横に置いたら、十分な食事になった。

 火を作るための屋外スペースが必要だが、手軽さと火力は十分。覚えておいて損はない方法だと思った。

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