旅行・レジャー

温泉食紀行

湯河原温泉郷 ミカンのみずみずしさ 万葉の古湯、泉質様々

2012/10/23 日本経済新聞 プラスワン

 東京から、湘南の穏やかな海を眺めながら快速電車に揺られること、約1時間半。万葉集にも詠まれたという古湯、湯河原温泉郷(神奈川県湯河原町、静岡県熱海市)に着く。都内から最も近い温泉地のひとつだろう。

眺めのよいホテル東横の露天風呂

 湯河原温泉郷は、真ん中を流れる千歳川を境に2つの県に分かれている。行政区域にかかわらず一緒になって盛り上げようと、常に新しい取り組みを試みる温泉地として旅行業界では知られている。近年では、「今夜は温泉に帰ろう♪」と銘打ったプランが好評だ。仕事が終わった後の夜にチェックインし、翌日の朝食と夕食をいただいて、夜にチェックアウトする変則1泊2食制。朝食のみや素泊まりもある。

 タヌキが見つけた温泉という伝説から、タンタンたぬきの「担々やきそば」というしゃれの効いたご当地グルメも町ぐるみで売り出し中だ。

 担々やきそばでよく使われているのが、湯河原産の柑橘(かんきつ)類。湯河原温泉郷の周辺では温暖な気候を活かし、柑橘類の栽培がさかん。12月にかけては、ミカン狩りののぼりがあちこちに立つ。少々気が早いが、温泉とミカンを楽しみに出かけてきた。

広々とした足湯

 まずは温泉へ。今晩の宿であるホテル東横の広々とした開放的な露天風呂からは、谷沿いに伸びる温泉地が一望のもと。泉質は肌ざわりのやさしい単純泉だ。

 湯河原温泉郷は、湯河原温泉、伊豆湯河原温泉、奥湯河原温泉などからなり、泉質もそれぞれ微妙に違う。日帰り施設「こごめの湯」(11月~12月は改修のため休館)は塩化物・硫酸塩泉なので、温泉好きの方には湯めぐりもおすすめしたい。万葉公園内にある広々とした足湯施設「独歩の湯」も人気だ。

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