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あなたも「ロコモ」? 骨や筋肉の衰え、こまめな筋トレで予防

2012/10/18 日本経済新聞 プラスワン

 骨や関節、筋肉など運動器の衰えや障害で介護が必要な状態、または必要になる可能性の高い状態をロコモティブシンドローム(運動器症候群、ロコモ)と呼ぶ。該当者が多く「新しい国民病」とも言われるこの状態にならないためには、健康なうちから日ごろの運動を心がけることが大切だ。専門家にポイントを聞いた。

 ロコモは日本整形外科学会が2007年に提唱し、予防啓発に努めてきた。加齢による骨の変化で腰痛になる変形性腰椎症、歩行時や階段昇降時に膝が痛む変形性膝関節症、骨粗しょう症などの人を指し、この3症状だけでも推計患者数は約4700万人に達する。

若い人も要注意

 東京大学医学部附属病院22世紀医療センター関節疾患総合研究講座の吉村典子准教授は調査で、特に女性は高齢で変形性腰椎症などの疾患が急増する特徴をつかんだ。高齢化を背景にロコモの急増は、要支援や要介護、寝たきりの高齢者の増加につながり、深刻な社会問題に直結している。

 厚生労働省は、国民の健康づくりの方向や目的、具体的な数値目標などを定めた政策「健康日本21」の13年度から始まる10年間の第2次計画案で、ロコモの知名度を現在の2割未満から8割に高める目標を掲げた。ロコモへの意識を高めて、対策を広げる狙いだ。

 日本整形外科学会は自己診断用に「家の中でつまずいたりすべったりする」など、7つのチェック項目を作成している。このうち一つでも当てはまればロコモの疑いがある。これらは高齢者向けの設定だが、日本ロコモティブシンドローム研究会委員長の大江隆史名戸ケ谷病院長は「片足立ちの靴下はきなど、バランスを崩してふらつくようになったら、若い人でも要注意」と警鐘を鳴らす。同学会は中年や若者用のロコモの自己診断方法も検討中で、予防対策に注目が集まっている。

 ロコモ予防の提唱者、中村耕三東大名誉教授は「運動の継続でかなり予防できる。若い人ほど今から長く継続できる運動に取り組んでほしい」と訴える。毎日の生活で工夫や努力を重ねて、骨や関節を支える筋肉を鍛えればよい。

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