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うつ病、交流サイトで病状改善 患者同士で励まし合い 復職支援アプリも登場

2012/8/31 日本経済新聞 夕刊

 うつ病の患者を支援するインターネット上のサービスが相次いで登場している。患者同士が対話する場を作るなど、ネットの特性を生かして症状の改善や再発防止につなげている。休職者が早く仕事に戻れるよう、入力した生活の記録を産業医に送信するアプリも登場。自宅にいながら利用できる手軽さもあってユーザーが増えている。
U2plusを利用するうつ病患者(千葉県)

 千葉県に住むうつ病の女性(28)は毎日、自宅のパソコンからインターネットサイト「U2plus」の交流サイト(SNS)「FunCan」にアクセスする。「きょうはヨガに取り組みました」。日記のように書き込むと、他のユーザーから「いいね」「すごい」などの反応がある。長く仕事を休んでいるが「孤独を感じない」と話す。

 昨年7月に発病し、食欲不振と不眠、薬の副作用などで10キロ痩せた。付き添いがないと外出ができない時期もあった。サイトの利用を始めたのは今年2月。SNSに書き込むため、自宅でヨガや家事に取り組むようになったといい、「抗うつ剤の量が減ったうえ、外出もできるようになった」と笑顔を見せる。

 このサイトはユーツープラス(東京・港)が今年1月、小堀修・千葉大特任講師の協力を得て立ち上げた。うつ症状の回復や予防などが目的で、現在の登録者は約2千人。欧米で普及する治療方法の一つで、日常の考え方や行動を見つめ直すことで自分の感情をコントロールする「認知行動療法」に基づくプログラムを提供している。

楽しいことを探す

 「FunCan」は自分の行動を記録し、ユーザー同士が共有することで、自分ができること、楽しいことを探せるようになるのが目的。ほかに、つらい気分のときに文章をまとめることで別の考え方を探す「コラム」などのプログラムがある。月額970円の有料会員になれば月2回、臨床心理士ら専門家のアドバイスも受けられる。

 同社の東藤泰宏社長はIT企業に勤務当時、うつ病に苦しみ、休職した経験がある。「認知行動療法は自宅にいてもできる。休職期間の短縮や再発の防止に役立てたい」と話す。

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