旅行・レジャー

温泉食紀行

北海道・網走 オホーツクサーモン 北海の幸と大地の香り

2012/8/14 日本経済新聞 プラスワン

 最近、北海道でも「ご当地グルメ」が注目されるようになった。オホーツク海ならではのオホーツクサーモン(カラフトマス)もそのひとつ。海で一生を過ごす特産のマスで、漁獲量は多くないが、水揚げの多い網走ではなじみの魚だ。ちょうど夏が旬ということもあり、地元ならではの食と温泉を楽しもうと、暑さ厳しい東京を後に網走へと飛んだ。

網走湖ではカヌーに乗る家族も

 森と畑が織りなす緑のじゅうたんを空から眺めながら、女満別空港に到着。バスで網走市内へと向かう。途中、林の間から見える網走湖では、家族連れがキャンプやカヌーに興じている。網走湖はシジミやワカサギの産地としても有名だ。湖周辺には網走湖畔温泉もわいている。

 網走市街地に着き、昼も営業している居酒屋「酒菜亭(さかなてい)喜八」ののれんをくぐる。カウンターに陣取るとショーケースにはサーモンピンクの魚が横たわっている。オホーツクサーモンだ。

 「マスというと川魚というイメージがありますが、これは海の魚。上質の脂が皮からにじみ出て、とてもおいしいのです」と店長の石黒雅通さん。早速、スモーク、お造り、「オホーツク網走ザンギ丼」などを頼み、サーモンづくしの昼食をいただく。「ザンギ」とは北海道でから揚げのこと。網走ではオホーツクサーモンのから揚げをザンギと呼ぶ。

オホーツクサーモン料理は多彩

 ザンギ丼は網走で売り出し中のご当地グルメ。店によって個性があり、喜八では丼めしの上に網走産の玉ねぎとのりを敷き、オホーツクサーモンの魚醤(ぎょしょう)に漬け込み揚げたザンギを載せてある。網走名産の長芋のとろろと山わさびが添えられ、お好みでかけていただく。ザンギをひと口ほおばるとホクホクとしてやわらかい。スモークは脂が染みているのにさっぱりとして、実においしい。天然ものが味わえるのは漁期中の7月中旬から9月上旬までだが、それ以後も保存された魚を一年中いただける。

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