初心者が使いやすいスマートフォン
何でもランキング
同機種仲間多いと安心
スマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)を操作している人がめっきり増えた。今やスマホは国内の携帯電話・PHS出荷台数の4割を占める。「そろそろスマホに買い替えようか」と考えている人も多いだろう。そこで、初心者が使いやすいスマホを専門家に選んでもらった。
1位はソフトバンクモバイルの「iPhone(アイフォーン)4S」。「コンパクトなサイズと直感的な操作性、アプリの質・量・買いやすさ・使いやすさといった点で、初心者におすすめ」と太田百合子さん。「周囲にユーザーが多いので、困ったときにすぐ聞ける」(石野純也さん)という点も大きい。今秋からauもiPhoneを投入しているが、「4年間先行して手掛けてきただけに、ソフトバンクは周辺サービスなども含めて充実している」(法林岳之さん)。
2位と3位に入った「アクオスフォン」は、両機種とも性能・機能は同等。ハイビジョン画質の大画面に高画素カメラを採用する。防水に加え、ワンセグ、おサイフケータイ、赤外線通信という日本仕様の"三種の神器"の機能も備えており、従来の携帯の利便性に慣れた人には移行しやすい。
5位と6位には、ドコモが開始した高速通信サービス「Xi(クロッシィ)」に対応する韓国製の「ギャラクシー」と「オプティマス」が入った。
最近は、複数の作業を同時に処理できるCPU(中央演算処理装置)の搭載機種が増えている。このCPUにより、アプリの起動やデータ読み込みなどの速度向上に加え、音楽を聴きながら行きたいお店をネットで調べるといったこともスムーズにこなせるようになる。
ランキングでは1~6位と8位の「レグザフォン」が、このCPUを搭載。パソコンのために開発されたデュアルコアCPUの技術が、スマホにも生かされ、まさにスマホはパソコンに近づきつつある。
データ量膨大、高速通信カギ
スマートフォンで見るネットの画面はパソコンの画面と同じ。データ量が膨大なので、通信速度がカギを握る。
NTTドコモの高速通信サービス「Xi(クロッシィ)」の速度は、データを送る上りが最大12.5Mbps、データを受ける下りで最大37.5Mbpsだ。37.5といえば、7.2Mbpsで受信する携帯電話の5倍以上。サービスエリアはまだ都市部に限定されるが、この速度がきちんと出れば、データを受信しながら再生するストリーミング動画で、スポーツのライブ中継なども快適に楽しめる。
もっとも高速通信は電池の持ちに影響する。「特にXiは影響が大きい」(橋本保さん)ので、対応端末を今買うなら、頭に入れておいた方がいい。
調査の方法 7月以降発売の43機種が対象(これから発売されるものも含む)。専門家に実機やテスト機で操作性を確認してもらったうえで、既存の携帯利用者が初めて買うのに向く機種を選出。選者は次の通り(敬称略、五十音順)。
有我武紘(日経トレンディ編集部)▽石川温(ジャーナリスト)▽石野純也(ケータイジャーナリスト)▽今西絢美(フリーライター)▽太田百合子(同)▽神尾寿(通信・ITSジャーナリスト)▽白根雅彦(フリーライター)▽中村実里(同)▽橋本保(同)▽法林岳之(同)▽村元正剛(同)
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